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ハイブリッドカーの代名詞トヨタ・プリウスはもう必要のない車なのか!?

ハイブリッドモデルの代名詞となっているトヨタ・プリウス、ハイブリッドカー、ハイブリッドシステムを世に広めてガソリンスタンドの売り上げを低下させた功績(?)は認めますが、この車の本来の目的を既に果たしているのにも関わらず、まだ販売されています

現実的な数字を見ても明らかに販売台数が少なくなってきているこのプリウス、果たして必要とされている車なのでしょうか、買っても損はしないのでしょうか、「走るクルマ」としての性能はどうなのでしょうか。
複数の疑問を検証していきたいと思います。

トヨタ・プリウスってこんな車

プリウスは、世界で初めての量産市販モデルとして初のハイブリッドカーとなったモデルです。

初代モデルは1997年に発売されたのですが、このモデルは当初は売り上げを見込んだ車、この車をたくさん売ってそれで儲けを出そうという車ではなく(売れれば御の字)、世界に向けてトヨタが・・・

「トヨタがハイブリッドカーを作りました、すごいでしょ!」
「トヨタってハイブリッドカーを作ることができるほど技術の高い自動車メーカーなのですよ」
「素晴らしい自動車メーカーであるトヨタのハイブリッドカーをどんどん買いましょう」

といったような広告宣伝を含めた自画自賛やそれを販売促進に役立てるためのいわゆる「パイロットモデル」として作られた車なのです。
なので、この車の目的は「トヨタのハイブリッドモデルの普及と売り上げ促進」となります。

特に初代モデルはその傾向が強かったモデルで、まだ「似非エコブーム」が蔓延する前の日本の市場に投入された時にはかなり不評を買っていました。

当時の日本人の「エコロジー」に対する考え方はかなり漠然としていて・・・

「空気を汚さなければいいんでしょ」
「電気を無駄遣いしなければいいんでしょ」
「ガソリンとか石油を無駄遣いしなければいいんでしょ」
「木や草を切らなければいいんでしょ」

といった程度のことで、現在の「似非エコブーム」のようなグローバルな目で見ることはしませんでした。

そもそも「エコブーム」など「似非」であって何の根拠もなく、商業ベースにのっているだけですのでむしろこの頃の方が正しい解釈だったのかもしれません。

当時でも一応はこういった考えが少しはあったのですが、そう思っている方、その考えを行動に移す方は非常に少なく、プリウスのような「エコロジー」の鎧を着た車を買う人は、エコロジーの観点ではなく単に「ガソリン代をケチりたいがために燃費性能の良いプリウスを買う」とされていたのです。

実はこれは偏った考えを持つ方の単なる想像ではなく、実際にプリウスを買った方に聞いた当時のインタビューでそのほとんどの方が・・・

「エコロジー?…なにそれ、まったくわかりません。」

とか

「私はディーラーの営業マンからガソリン代がほとんど掛からない車だからと勧められたから買っただけ」

といったような返答をするほど、エコロジーのことなど全く考えておらずガソリン代のことだけを考えた末に買ったといった本当にあった事実だったのです。

ただ、それはそれでいいです。
しかし、困ったことに「ガソリン代をケチれる」といったことだけで買ったのにプリウス乗り始めると途端に・・・

「私はエコブームにのっている最先端の人間です」
「私は地球環境のことをしっかりと考えている素晴らしい人間です」

といったような顔をしたり公言したりするようになってしまう方が多かったのです。
これを見た方は・・・

「何言ってやがる・・・ガソリン代をケチりたいだけじゃないか!」

と真実をついて、その人間に「偽善者」のレッテルを貼るようになったのです
そしてそういった「偽善者」が買う車としてプリウスは「偽善・者」ならぬ「偽善・車」と呼ばれるようになったのです。

世の中がこんな状態では、我が社(トヨタ)の技術のすばらしさを知ってもらえるなどできないということで、トヨタはより一層、プリウスの販売促進に力を入れ、2代目モデルへとモデルチェンジさせます。

このモデルではより先進性を高めるために「UFO」からデザインを起こした近未来的なデザインを持つモデルを作ったのです。
残念ながらのこのモデルを発売しても「偽善車」のイメージは取り払われず、悪戦苦闘を強いられました。
ここまで段階であれば、パイロットモデルとしての役目は必要で、売れないながらもプリウスが発売し続けられることは正しい選択だと思います。
しかしその後、その選択が間違った選択になる出来事が起こるのです。
その出来事というのがエコカー補助金・エコカー減税の施行です。

どういうわけかエコカー補助金・エコカー減税が始まるのにピッタリとあわせた形でモデルチェンジを行ったプリウス、「国の税金を使って新車を安く買える」ということで誰もがエコロジーの意味も分からずに、エコロジーが商業ベースのおける販売戦略、政府のイメージ戦略であることも知らずにバンバンとプリウスを買っていったのです。

これによって、それまで「偽善者」とされていた方が「偽善者グループ」となり、多勢に無勢でそのことが正当なことであるかのようになったことから、車を詳しく知らない一般的な消費者からは「偽善車」とは呼ばれなくなったのと同時に大ヒットモデルとなりました。

大ヒットモデルとなったということはプリウスという車があること、トヨタがハイブリッドシステムを搭載した車を発売していること、そしてトヨタがすごいこと(本当にすごいかどうかは別として)を広く知られたということで、ここでパイロットモデルとしての1つの役割を果たしたことになります。
後はプリウスに続くハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドモデルが発売されるのを待つだけとなりました。
そしてその後、SAIやカローラシリーズ、エスティマ、アルファード・ヴェルファイア兄弟車、「プアマンズ・プリウス」といわれているアクアなどといったハイブリッドモデルが続々と発売されました。

ということは、ここでハイブリッドカーのパイロットモデルとしてのすべての役目を果たしたことになるわけです。
存在も広く知られ、後続モデルも発売されたプリウスにもう存在価値はありません。
あとは後続モデルとして発売されたハイブリッドモデルに任せて、きれいに生産終了にするのが妥当なことです。
多分、トヨタ以外の自動車メーカーであればきっとそうするでしょう。

しかし、プリウスを作って発売しているのは利益だけを求める「三河の機織器商人」のトヨタです。
役目を果たそうが果たさずにいようが関係なく、売れるうちにバンバン売ってしまおうという考えを持っている自動車メーカーですから、飽きさせないように手を変え品を変えて、持ち前の巧みな販売戦略を用いてパイロットモデルのプリウスを継続して売るようにしたのです。

それが2019年現在で現行モデルとなっているZVW50型プリウスなのです。

ですから、この車は・・・

「すでに終わっている車」
「惰性で売られている車」
「みじめな車」

といえるのです。

多分、実際の車作りや構造にもそれが出ていると思います。

トヨタ・プリウスのモデル構成・グレード構成

標準モデル

ZVW50型プリウスには4つのグレードと1つのサブグレードが設定されています。

・E グレード
・S グレード
・S ツーリングセレクション グレード
・A グレード
・A ツーリングセレクション グレード
・Aプレミアム グレード
・Aプレミアムツーリングセレクション グレード

最廉価グレードの「E」グレードを基準にして・・・

・UVカット・撥水機能付フロントドアグリーンガラス
・ウォッシャー連動間欠リヤワイパー
・合成皮革巻き3本スポークステアリングホイール
・エンボス付ファブリックシート生地
・運転席6ウェイシート
・助手席4ウェイシート
・シートバックポケット
・リヤセンターアームレスト
・小物入れ付フロントコンソールトレイ
・トノカバー
・6スピーカー

といった装備を追加したのが「S」グレードで、更に・・・

・215/45サイズ タイヤ
・17インチ×7J ホイールキャップ付きアルミホイール
・ブラック塗装リヤバンパー
・LEDフロントフォグランプ風タウンランプ
・LEDアクセサリーランプ
・合成皮革シート生地
・快適温熱フロントシート
・合成皮革巻き・ステッチ付大型コンソールボックス

を追加したのが「S ツーリングセレクション」グレードとなります。

A」グレードは「S」グレードの装備に・・・

・195/65サイズ タイヤ
・15インチ×6.5J ホイールキャップ付きアルミホイール
・LEDフロントフォグランプ風タウンランプ
・ヒーター・LEDサイドターンランプ付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー
・スーパーUVカット機能付・撥水機能付・遮音性ガラス使用フロントドアグリーンガラス
・雨滴感応式オートワイパー
・自動防眩インナーミラー
・ブラインドスポットモニター
・インテリジェントクリアランスソナー
・シンプルインテリジェントパーキングアシスト
・カラー ヘッドアップディスプレイ
・上級ファブリックシート生地
・運転席8ウェイパワーシート
・助手席4ウェイシート
・運転席電動ランバーサポート
・フロント足元照明・室内照明イルミネーテッドエントリーシステム
・ピアノブラック加飾フロントコンソールトレイ

に追加したもので、更に・・・

・215/45サイズ タイヤ
・17インチ×7J ホイールキャップ付きアルミホイール
・ブラック塗装リヤバンパー
・LEDアクセサリーランプ
・合成皮革シート生地
・快適温熱フロントシート
・合成皮革巻き・ステッチ付大型コンソールボックス

を追加したのが「A ツーリングセレクション」グレードとなります。

Aプレミアム」グレードは「A」グレードの装備に加えて・・・

・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・本革シート生地
・フロントシートシートベンチレーション
・ナノイー機能
・アクセサリーコンセント

を追加したもので更に・・・

・215/45サイズ タイヤ
・17インチ×7J ホイールキャップ付きアルミホイール
・ブラック塗装リヤバンパー
・LEDアクセサリーランプ

を追加装備したのが「Aプレミアムツーリングセレクション」ということになります。

トヨタ・プリウスの動力性能

プリウスはハイブリッドカーのパイロットモデルらしく、ハイブリッドシステムを搭載したモデルだけとなっています。

1.8リッターハイブリッドシステム

●エンジン
・エンジン型式:2ZR-FXE
・エンジン排気量:約1.8リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・ミラーサイクル

●電気モーター
・形式:フロント駆動用=1NM型 リヤ駆動用=1MM型

●ハイブリッドシステム:リダクション機構付きTHS-II
●ハイブリッドバッテリー:2WDモデル=リチウムイオンバッテリー 4WDモデル=ニッケル水素バッテリー

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:98ps/5200rpm
・最大トルク:14.5kgf・m/3600rpm

●電気モーター(フロント用)
・最大出力:72ps
・最大トルク:16.6kgf・m

●電気モーター(リヤ用)
・最大出力:7.2ps
・最大トルク:5.6kgf・m

●システムパワー:122ps

※リッターあたり:約67ps
※パワーウェイトレシオ:約11.4kg/ps

このハイブリッドシステムは、兄弟車であるC-HR、カローラ・スポーツと全く同じものです。

トヨタ・プリウスの走行性能

走る広告塔となるパイロットモデルに走りを求めるのもちょっとおかしな話ですが、車を知らない人間が作った風潮とトヨタの巧みな洗脳によってどうやらプリウスは走行性能が優れた車とされているらしいのでとことん追求してみます。

トランスミッション

●ギヤ式無段変速機
THS-II搭載のトヨタのハイブリッドモデル全車種において採用されているのが、トヨタ名「電気式無段変速機」と呼ばれているギヤ式無段変速機です。
これはハイブリッドシステムであるTHS-IIに属する構造となっているため、トヨタのハイブリッドモデルのすべてにおいてこれが採用されている形となります。
無段変速機といってもCVTとは違い、遊星ギヤを使って無段変速を行うものです。

ボディ剛性・強度

このモデルに使われているプラットフォームは・・・ここからはトヨタの言い分を真に受けた形で、パラレルワールドの中で話を進めていきます。

新しい基準・考え方・技術であるTNGAによって作られたTNGAプラットフォームのTNGA-Cプラットフォームを使って作られていて、優れたボディ剛性を持ち、そこから高い走行性能を発揮することができるようです。

ここからは現実世界に戻ります。
先代モデルで使われていた新MCプラットフォームを改良したプラットフォームを使って作っているのでボディ剛性は前モデルと同様にかなり軟弱なものとなっています。

そもそもTNGAのプラットフォームは、それまでこそこそとやっていた既存プラットフォームの部分的な流用や切った貼ったして作ってきたことを公然と・・・

「コスト削減をするためにいろいろなプラットフォームを持ち込んで、それを切り貼りしてひとつのプラットフォーム、シャシー、フレームを作るのも技術のひとつです」

とまるで開き直るかのような理由をつけているようなことなのです。

ですので、このZVW50型プリウスに使われている、トヨタが言うところの新しいプラットフォーム、TNGA-Cプラットフォームも実は従来の新MCプラットフォームとほとんど変わっておらず、レーザースクリューウェルディングといった溶接技術を用いても質の悪い鋼材と厚みのない鋼板で作られているうちはたいした違いはありません。

新しい技術を使ってボディ剛性を増した」といいたいだけです。

・・・ということですので、ボディ剛性はまるで「ブリキのおもちゃ」なみで走行性能にもいい影響は与えていません。

サスペンション構造

ZVW50型プリウスになって唯一進化したといっていいのがこのサスペンション構造でしょう。
前モデルまでは・・・

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:トーションビーム

だったのですが、今回モデルでは・・・

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:ダブルウィッシュボーン

となり、初めて乗用車らしい四輪独立懸架となったのです。

ちなみにこのリヤサスペンションも既存モデルから流用モノで、ウィッシュの2リッターエンジンモデルのリヤサスペンションとして採用されていたものをCT200hに流用したものを更にこのZVW50型プリウスに流用した形で採用しています。

とりあえず前モデルのトーションビームよりは乗り心地はよくなっていますが、狭いスペースに部品点数の多いダブルウィッシュボーンを無理やりつけたことによるサスペンションストロークが少なさから、走行性能を向上させるというところまではいっていないようです。

トヨタ・プリウスの燃費性能

ハイブリッドカーのパイロットモデルにおいて、この燃費性能が悪かったら目も当てられません。

・カタログ燃費(JC08モード):最大37.2km/L
・実燃費:約25km/L

カタログ燃費だけを見るのであれば「さすがプリウス!」といえますが、カタログ燃費と乖離が激しい実燃費を見てしまうと「軽自動車と同じレベル」であることがわかります。

これはかなりガッカリです・・・なぜならこれがこのモデルの唯一の利点だからです。

トヨタ・プリウスのライバルは?

トヨタからプリウスの初代モデルが発売されたのを見て、そのモデルに対抗するためにホンダはインサイトというハイブリッドモデルのパイロットモデルを発売したという歴史があることから、現在においてもこのインサイトがライバルモデルになるといっていいでしょう。

ホンダのインサイトは、2代目モデルを2014年まで生産してそれ以降は新しいモデルを発売していなかったのですが、2018年になって今度はパイロットモデルとしてではなく、中型ノッチバックセダンモデルとして発売されました。
前モデルまでは、最大で1.5リッターエンジンにIMAというハイブリッドシステムを搭載したモデルとして作られていましたが、現在のモデルは1.5リッターとエンジン排気量は同じながらハイブリッドシステムが「スポーツハイブリッドi-MMD」へと変更されて、動力性能的にも燃費性能的にもかなりグレードアップされました。

パワースペック比較

●プリウス

1.8リッター直列4気筒DOHC NAエンジン+リダクション機構付きTHS-II
・エンジン:2ZR-FXE型
・電気モーター:1NM型
※システムパワー:122ps

●インサイト

1.5リッター直列4気筒DOHC NAエンジン+スポーツハイブリッドi-MMD
・エンジン:LEB型
・電気モーター:H4型
※システムパワー:131ps

インサイトに搭載されているハイブリッドシステムのスポーツハイブリッドi-MMDは電気モーターだけで走ることが多く、電気モーターをエンジン走行のアシストとして使うことがないため、システムパワーは電気モーターのパワースペックと同じ131psとなります。
通常で考えれば、エンジン排気量が大きい方がパワーがあって当然なのですが、ハイブリッドモデルは電気モーターに頼る部分が大きいのでエンジン排気量と必ずしも比例するということではありません。

燃費比較

●プリウス

・カタログ燃費(JC08モード):最大37.2km/L
・実燃費:約25km/L

●インサイト

・カタログ燃費(JC08モード):最大34.2km/L
・実燃費:約30km/L

カタログ燃費上ではプリウスの方が上ですが、実燃費ではインサイトの方が優れている形になります。
インサイトのカタログ燃費と実燃費を見てこう思いました・・・

「これが本当の燃費性能だ!」

っと・・・トヨタのカタログ燃費はあまりにもひどすぎます。

販売価格帯比較

●プリウス:約252万円~約348万円
●インサイト:約327万円~約373万円

プリウスの方が全体的に安くなっていますが、あれだけ既存モデルの部品を流用したり、前モデルの部品をキャリーオーバーして使ったり、目に見えない部分、見てもわからな部分に質の悪い素材を使って作れば、そりゃ安く作れます。

対してインサイトはハイブリッドシステム以外はほぼ新規に設計図を起こした部品を使っているのでどうしてもこれぐらいの価格になってしまいます。
質はインサイトの方が明らかに良いです。

まとめ

日本国内、いや世界的にハイブリッドカーが広く普及し、トヨタのハイブリッドモデルもたくさんの人間に知られ、乗られるようになった今、はっきり言ってプリウスのパイロットモデルとしての役目は果たせた、終わったといっていいでしょう。

これでプリウスがずば抜けて優れた動力性能を持っているとか、サーキットや峠を走らせたら右に出るものがいないといった車であれば、これからも作り続けていく必要があるかもしれませんが、ここまで見てきたように特にこれといって優れた点もありませんし、燃費性能に至ってもカタログ燃費はいいですが、実燃費は目を見張るほどのことではありません。

しかし、トヨタははまだこの車で商売ができると思っているようで販売を続けていますが、それはトヨタの勘違いであって実際には「飽きられて」どんどん人気の注目度も落ちてきています。
もし私がトヨタのお偉方だったら現在発売されている4代目モデルZVW50型を最後に生産終了にすることでしょう・・・それだけもう必要のない車であるということです。

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