トヨタ

高額大衆セダンに成り下がったトヨタ・クラウン、その訳と走りの性能は?

「トヨタの高級車」といえば誰もがその名を挙げるといったぐらい有名なトヨタのクラウン、トヨタの量産車の中でも長い歴史を持つモデルですが、現在に至るまでいろいろなことがありました。
特に大きな出来事となるのが、それまで唯一無二の存在の「トヨタのフラッグシップモデル」であったのに、現在は高額車両ではあるもののフラッグシップモデルではなくなってしまい、更に既存車の流用モデルにまで成り下がってしまったことです。

では、その理由と車としての性能を見ていきましょう。

トヨタ・クラウンってこんな車

トヨタのクラウンは1955年に発売開始されたモデルで、トヨタの車の中でもクロスカントリー4WDモデルのランドクルーザーに次いで、車種名変更もないまま長い期間、ずっと売り続けられているモデルでもあります。

初代モデルからずっと「トヨタの高級モデル」として作られてきており、ライバルである日産のセドリックとお金持ち層を中心とした需要を分け合うように歩んできました。

その当時は、トヨタにはクラウン以上の車格を持つパーソナルモデルがなかった(センチュリーというモデルがあったがそれはVIP向けモデルの特別な車として差別化を図る)ため、このクラウンが事実上の「フラッグシップモデル」ということになり、トヨタもそういった形で販売をすすめてきました。

しかし1987年に発売された8代モデル、S130型の時にクラウンにとって、その地位を揺るがすような非常に大きな出来事が起こったのでした。

(S130型クラウン:photo by Shadman Samee

それがセルシオの発売です。

セルシオはトヨタが北米エリアで展開しようとしていた「レクサス(現・北米レクサス)」で発売するために作った高額大型セダンモデルLS」の公道テストを行うために日本で発売したモデルで、1989年にクラウンに追加された4リッターエンジンモデルの搭載されていた4リッターV型8気筒エンジンを搭載していました。

このモデルは車格的にも価格的にもクラウンよりも上となっていたことから、このセルシオの発売によってフラッグシップモデルの座を明け渡すことになったのです。
この時点でトヨタの市販車としては、フラッグシップモデルにセルシオ、そしてその次にクラウンという形なったわけですが、この時代には更にクラウンを脅かすモデルが発売されたのです。
それがクラウンシリーズであってクラウンシリーズではない「クラウン・マジェスタ」とその兄弟モデルの「アリスト」です。

この兄弟車は、クラウンとセルシオを混合した形で作られたモデルで車格としてもクラウンとセルシオの間に位置するモデルとして作られました。

当時は景気が良かったため、より高級で高額なモデルが好まれたことから自動車メーカーもこういったモデルをバンバン出す時代だったのです。

それによってクラウンは更にトヨタの中での格が下がります。

・フラッグシップモデルはセルシオ
・2番目にクラウン・マジェスタ、アリスト兄弟車
・3番目にクラウン

といった形になってしまいました。

ただ、この形は長くは続かず、セルシオは2006年に、アリストは2005年に生産終了となり、フラッグシップモデルはクラウン・マジェスタとなり、その次に車格を持つモデルとしてクラウンがあるという形になったのです。
しかしまた、この形の長くは続きませんでした。
その原因は、北米レクサスの日本国内での展開が開始されたことです。
もともと北米エリア向けにトヨタの高額車両を売りつけるための店舗としてスタートした北米レクサス(旧・レクサス)をあろうことか、複数の販売網を持つトヨタの本国、日本で展開するという節操のない暴挙に出たのです。

実のところ、セルシオとアリストの生産終了はこの「北米レクサスの日本上陸」という出来事があったから取られた一種の販売戦略で、LSとGSとの競合を避ける意味合いがあってそうなったのです。

北米レクサスが日本に上陸し、5つ目の販売チャネル「レクサス店」となってしまったことで、やっとナンバー2にまで返り咲くことができたクラウンはまたランクが落ちることになります。

・フラッグシップモデルはLS
・2番目にGS
・3番目にクラウン・マジェスタ
・4番目にクラウン

といった形でクラウン史上一番低い地位にいることになったのです。

この後、クラウン・マジェスタが2018年に生産終了となり、トヨタ内での格を一つ上げて3番目となりましたが、ここで自らも格の向上に努めます。
それは2018年の6月に行われたモデルチェンジの時でした。

これまでクラウンは12代目モデルとなるS180型からトヨタ・レクサス店や北米レクサスで販売されていたGSのベースモデルとなっていました。

もともとGSはアリストがベースモデルだったのですが、アリストが生産終了となったことでそのかわりとしてクラウンがあてがわれたわけです。

この形は2012年に発売された前モデル(2019年現在)のS210型まで続けられていたのですが、2018年に行われたモデルチェンジで、GSのベースモデルではなく今度は逆にトヨタ・レクサス店、北米レクサスで販売されているLSをベースにしてそれを大衆化させた形で作り変えた流用モデル、転用モデルとして販売されるようになったのです。

これによって前モデルまで派生モデルだったGSを追い抜き、ベースモデルのLSに次いで2番目の格を手に入れることができたのでした。

これが現行モデルのS220型です。

トヨタ・クラウンのモデル構成・グレード構成

クラウンにはパワーユニット違いのモデルが3つほど用意されています。

2リッターターボエンジンモデル

2リッターターボエンジンモデルには6つのグレードと1つサブグレードが設定されています。

・B グレード(2WD)
・S グレード(2WD)
・S Cパッケージ グレード(2WD)
・G グレード(2WD)
・RS-B グレード(2WD)
・RS グレード(2WD)
・RS アドバンス グレード(2WD)

廉価グレードの「B」グレードの装備に・・・

・215/55サイズ タイヤ
・17インチ×7Jアルミホイール
・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・電動チルト&テレスコピックステアリング

を追加したのが「S」グレード、更に・・・

・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・自動防眩インナーミラー
・雨滴感応式オートワイパー
・スマートエントリー&スタートシステム
・イージークローザー
・前席シートヒーター
・助手席肩口パワーシートスイッチ
・ナノイー
・スイングレジスター
・アクセサリーコンセント
・侵入センサー付盗難防止システム

を追加したのが「S Cパッケージ」グレード、更に・・・

・アダプティブハイビームシステム
・3眼LEDヘッドランプ
・パワーリヤシート
・リヤセンターアームレスト
・マイコンプリセットドライビングポジションシステム
・パワーイージーアクセスシステム
・リヤオーディオコントロール

を追加したのが「G」グレード、更に・・・

・225/45サイズ タイヤ
・18インチ×8Jアルミホイール
・専用フロントグリル
・専用フロントバンパー
・専用フロントバンパーロアグリル
・専用リヤバンパー
・リヤスポイラー
・専用メッキロッカーモールディング
・左右4本出しエキゾーストテールパイプ(テールエンドのみ)
・リヤパフォーマンスダンパー
・AVS/NAVI・AI-AVS
・SPORT S+/SPORT S/COMFORT/CUSTOM機能付きドライブモードセレクト
・オートマチックハイビーム
・Bi-Beam LEDヘッドランプ
・ドライブモード連動メーターリング照明付きオプティトロン2眼メーター
・ウレタン3本スポークステアリングホイール
・一体固定式リヤシート
・カーボン調+サテンメッキ加飾インテリアパーツ
・侵入センサー無し盗難防止システム

を追加したのが「RS-B」グレード、更に・・・

・アダプティブハイビームシステム
・LEDシーケンシャルターンランプ付3眼LEDヘッドランプ
・LEDシーケンシャルターンランプ付LEDリヤコンビネーションランプ
・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・電動チルト&テレスコピックステアリング

を追加したのが「RS」グレード、更に・・・

・ブラインドスポットモニター
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・リバース連動機能&足元照明、LEDサイドターンランプ付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー
・雨滴感応式オートワイパー
・自動防眩インナーミラー
・ラゲッジドア・イージークローザー
・ブランノーブ+合成皮革コンビシート生地
・前席シートヒーター
・助手席肩口パワーシートスイッチ
・マイコンプリセットドライビングポジションシステム
・パワーイージーアクセスシステム
・ナノイー
・スイングレジスター
・アクセサリーコンセント
・侵入センサー付盗難防止システム

を追加したのが「RSアドバンス」グレードとなります。

2.5リッターハイブリッドモデル

2.5リッターハイブリッドモデルには5つのグレードと1つサブグレードが用意されています。

・S グレード(2WD)/S Four グレード(4WD)
・S Cパッケージ グレード(2WD)/S Four Cパッケージ グレード(4WD)
・G グレード(2WD)/G Four グレード(4WD)
・G-エグゼクティブ Four グレード(4WD)
・RS グレード(2WD)/RS Four グレード(4WD)
・RSアドバンス グレード(2WD)/RS アドバンス Four グレード(4WD)

廉価グレードの「S」グレードの装備に・・・

・ブラインドスポットモニター
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・リバース連動機能&足元照明、LEDサイドターンランプ付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー
・自動防眩インナーミラー
・雨滴感応式オートワイパー
・カラーヘッドアップディスプレイ
・スマートエントリー&スタートシステム
・ラゲッジドア・イージークローザー
・助手席肩口パワーシートスイッチ
・ナノイー
・スイングレジスター
・侵入センサー付盗難防止システム

を追加したのが「S Cパッケージ」グレード、更に・・・

・アダプティブハイビームシステム
・3眼LEDヘッドランプ
・パワーリヤシート
・リヤセンターアームレスト
・マイコンプリセットドライビングポジションシステム
・パワーイージーアクセスシステム
・リヤオーディオコントロール

を追加したのが「G」グレード、更に・・・

・225/45サイズ タイヤ
・18インチ×8Jノイズリダクションアルミホイール
・タイヤ空気圧警報システム
・デジタルインナーミラー
・本革巻きセレクターノブ
・電動式リヤサンシェード
・手動式リヤドアサンシェード
・本革シート生地
・3段階温度設定後席シートヒーター
・専用フロントシート&シートアシストグリップ
・合成皮革巻きドアトリム
・3席独立温度コントロール+1席/前席集中モードフルオートエアコン
・リヤオートエアコン

を追加したのが「G-エグゼクティブ Four」グレード、更に・・・

・225/45サイズ タイヤ
・18インチ×8Jアルミホイール
・専用フロントグリル
・専用フロントバンパー
・専用フロントバンパーロアグリル
・専用リヤバンパー
・リヤスポイラー
・専用メッキロッカーモールディング
・左右4本出しエキゾーストテールパイプ(テールエンドのみ)
・AVS/NAVI・AI-AVS
・SPORT S+/SPORT S/COMFORT/CUSTOM機能付きドライブモードセレクト
・アダプティブハイビームシステム
・LEDシーケンシャルターンランプ付3眼LEDヘッドランプ
・LEDシーケンシャルターンランプ付LEDリヤコンビネーションランプ
・ドライブモード連動メーターリング照明付きオプティトロン2眼メーター
・PVCセレクターノブ
・ファブリックシート生地
・一体固定式リヤシート
・カーボン調インテリア加飾
・ファブリック巻きドアトリム
・左右独立温度コントロール+前席集中モードフルオートエアコン

の追加と・・・

・タイヤ空気圧警報システム
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・イージークローザー
・電動式リヤサンシェード
・手動式リヤドアサンシェード
・本革シート生地
・3段階温度設定後席シートヒーター
・助手席肩口パワーシートスイッチ
・ナノイー
・スイングレジスター

の廃止を行ったのが「RS」グレード、更に・・・

・ブラインドスポットモニター
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・リバース連動機能&足元照明、LEDサイドターンランプ付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー
・自動防眩インナーミラー
・雨滴感応式オートワイパー
・カラーヘッドアップディスプレイ
・スマートエントリー&スタートシステム
・ラゲッジドア・イージークローザー
・ブランノーブ+合成皮革コンビシート生地
・助手席肩口パワーシートスイッチ
・マイコンプリセットドライビングポジションシステム
・パワーイージーアクセスシステム
・グランリュクス巻きドアトリム
・ナノイー
・スイングレジスター
・アクセサリーコンセント
・侵入センサー付盗難防止システム

を追加したのが「RSアドバンス」グレードとなります。

3.5リッターハイブリッドモデル

3.5リッターハイブリッドモデルには3グレードが用意されています。

・S グレード(2WD)
・G-エグゼクティブ グレード(2WD)
・RSアドバンス グレード(2WD)

廉価グレードの「S」グレードの装備に・・・

・225/45サイズ タイヤ
・18インチ×8Jノイズリダクションアルミホイール
・アダプティブハイビームシステム
・ブラインドスポットモニター
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
・タイヤ空気圧警報システム
・3眼LEDヘッドランプ
・デジタルインナーミラー
・カラーヘッドアップディスプレイ
・本革巻きセレクターノブ
・電動式リヤサンシェード
・手動式リヤドアサンシェード
・本革シート生地
・3段階温度設定後席シートヒーター
・パワーリヤシート
・専用フロントシート&シートアシストグリップ
・マイコンプリセットドライビングポジションシステム
・パワーイージーアクセスシステム
・3席独立温度コントロール+1席/前席集中モードフルオートエアコン
・リヤオートエアコン

を追加したのが「G-エグゼクティブ」グレード、更に・・・

・225/45サイズ タイヤ
・18インチ×8Jアルミホイール
・専用フロントグリル
・専用フロントバンパー
・専用フロントバンパーロアグリル
・専用リヤバンパー
・リヤスポイラー
・専用メッキロッカーモールディング
・左右4本出しエキゾーストテールパイプ(テールエンドのみ)
・AVS/NAVI・AI-AVS
・SPORT S+/SPORT S/COMFORT/CUSTOM機能付きドライブモードセレクト
・LEDシーケンシャルターンランプ付3眼LEDヘッドランプ
・LEDシーケンシャルターンランプ付LEDリヤコンビネーションランプ
・自動防眩インナーミラー
・ドライブモード連動メーターリング照明付きオプティトロン2眼メーター
・PVCセレクターノブ
・一体固定式リヤシート
・カーボン調インテリア加飾
・ブランノーブ+合成皮革コンビシート生地
・グランリュクス巻きドアトリム
・左右独立温度コントロール+前席集中モードフルオートエアコン

の追加と・・・

・タイヤ空気圧警報システム
・電動式リヤサンシェード
・手動式リヤドアサンシェード
・本革シート生地
・3段階温度設定後席シートヒーター
前席シートベンチレーション
・一体固定式リヤシート
・カーボン調インテリア加飾
・3席独立温度コントロール+1席/前席集中モードフルオートエアコン
・リヤオートエアコン

の廃止を行ったのが「RSアドバンス」グレードとなります。

トヨタ・クラウンの動力性能

クラウンには3つのパワーユニットが用意されています。

2リッターターボエンジン

・エンジン型式:8AR-FTS
・エンジン排気量:約2.0リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:半直噴
・過給器:ターボチャージャー

スペックは・・・

・最大出力:245ps/5800rpm
・最大トルク:35.7kgf・m/1650~4400rpm

※リッターあたり:約123ps
※パワーウェイトレシオ:約7.2kg/ps

このエンジンはGSやハリアー・NX兄弟車、IS、RX、クラウンの前モデルなどにも採用されているエンジンで、いわゆる「ダウンサイジングターボ」エンジンとよばれる低燃費のためのターボエンジンです。
2リッターターボエンジンなら300psオーバーも実現できるのですが、燃費性能の悪化で人気が離れてしまうことを恐れるトヨタはパワーダウンをして燃費性能を稼ぐ手段に出ました。

2.5リッターハイブリッドシステム

●エンジン
・エンジン型式:A25A-FXS
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:半直噴

●電気モーター
・形式:1KM型

●ハイブリッドシステム:THS-II
●ハイブリッドバッテリー:ニッケル水素バッテリー

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:184ps/6000rpm
・最大トルク:22.5kgf・m/3800rpm~5400rpm

●電気モーター
・最大出力:143ps
・最大トルク:30.6kgf・m

●システムパワー:226ps

※リッターあたり:約90.4ps
※パワーウェイトレシオ:8.2kg/ps

A25A-FXS型エンジンを搭載するハイブリッドモデルでエンジン縦置きのFRレイアウトを持つモデルは2019年現在でこのクラウンだけとなります。

2.5リッターエンジンに電気モーターまでついているのにこのパワーはガッカリです。

3.5リッターハイブリッドシステム

●エンジン
・エンジン型式:8GR-FXS
・エンジン排気量:約3.5リッター
・エンジン形状:V型
・シリンダー数:6気筒
・バルブ構造:DOHC24バルブ
・燃料供給:半直噴

●電気モーター
・形式:2NM型

●ハイブリッドシステム:THS-II
●ハイブリッドバッテリー:リチウムイオンバッテリー

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:299ps/6600rpm
・最大トルク:36.3kgf・m/5100rpm

●電気モーター
・最大出力:180ps
・最大トルク:30.6kgf・m

●システムパワー:359ps

※リッターあたり:約87ps
※パワーウェイトレシオ:5.29kg/ps

このパワーユニットは、LSやGSにも採用されているものです。
2.5リッターハイブリッドモデルではあの忌まわしきニッケル水素バッテリーが採用となっていますがこちらのハイブリッドシステムにはリチウムイオンバッテリーとなっていて、より信頼性が高まっています。
高額大衆車としてはパワーも十分です。

トヨタ・クラウンの走行性能

トランスミッション

トランスミッションはパワーユニットにあわせて3つ用意されています。

●8速オートマチックトランスミッション
これは2リッターターボエンジンモデルにさいようされているもので、トヨタ名「スーパーインテリジェント8速速オートマチック(8 Super ECT)」と呼ばれているものです。

構造はいたって普通のマニュアルモード付のトルクコンバーター+遊星ギヤを使ったギヤボックスで構成されるオートマチックトランスミッションです。

●ギヤ式無段変速機
これはトヨタのFFレイアウトを持つハイブリッドシステムの定番となるトランスミッションでCVTのような無段変速機ですが、金属ベルトは使っておらず、遊星ギヤと電気モーターの抵抗で無段変速を可能としたものです。
クラウンでは2.5リッターハイブリッドモデルにのみ採用されています。

●マルチステージハイブリッドトランスミッション
これは3.5リッターハイブリッドモデルに採用されているもので、従来の10速オートマチックトランスミッションに2つの電気モーターとクラッチを組み込んだようなもので、FF用のギヤ式無段変速機と同様にFR用のTHS-IIの一部となるトランスミッションです。

ボディ剛性・強度

今回からクラウンは独立したフレームを持つのではなく、LSの流用モデルとして作られるようになりました。
そのためプラットフォームも高額車両と同じものが使われていることになるため、前モデルと比べるとかなりボディ剛性がよくなりました。

ただ、あくまでも前モデルのクラウンとの比較ですので、LS自体が思いのほか華奢なフレームを持っていることから、これでやっと「普通」のボディ剛性を得ることができたといったところでしょう。

サスペンション構造

さすがトヨタのフラッグシップモデルの流用モデルです。
サスペンション構造はかなり贅沢になっています。

・フロントサスペンション:マルチリンク
・リヤサスペンション:マルチリンク

構造的にはこれ以上のものがないほどいいものが与えられていますが、コスト削減策によって相変わらずサスペンション自体の剛性が軟で、サスペンションアームがスプリングになってしまい高速域での安定性に悪影響を与えてしまっているようです。

トヨタ・クラウンの燃費性能

●2リッターターボエンジンモデル

・カタログ燃費(WLTCモード):最大12.4km/L
・実燃費:約6km/L

●2.5リッターハイブリッドモデル

・カタログ燃費(WLTCモード):最大20.0km/L
・実燃費:約11km/L

●3.5リッターハイブリッドモデル

・カタログ燃費(WLTCモード):最大16.0km/L
・実燃費:約9km/L

2リッターターボエンジンモデルには・・・

・アイドリングストップ機構
・半直噴制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御

2.5リッターハイブリッドモデル、3.5リッターハイブリッドモデルには・・・

・ハイブリッドシステム
・アイドリングストップ機構
・半直噴制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・充電制御
・無段変速機

といった低燃費装備が付けられていますが、2リッターターボエンジンモデルはなんだかんだ言って過給器で燃費性能を悪化させてしまっていますし、両ハイブリッドモデルはエンジン排気量が大きく、重量も重たいためこれらの低燃費装備の効果が無駄になってしまっているようです。

しかし、より実燃費に近いといわれている「WLTCモード」でもトヨタの車のカタログ燃費と実燃費にはこれだけの違いが出てしまうのものなのですね

まとめ

天下のクラウンがフラッグシップモデルの座から引きずり降ろされ「高額大衆セダンモデル」になり、更にオリジナルモデルではなく「流用モデル」「転用モデル」に成り下がってしまったのは結局はトヨタのコスト削減策が原因であったことがお分かりいただけたかと思います。

そして車としての性能、走るための性能も「高額大衆車」と見れば、なかなかのものを持っているということが言えるのではないかと思います。
少なくとも中・高齢者が直線番長的な運転をするだけなら十分といえます。

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