トヨタ

全く同じ兄弟車を持つトヨタ・プレミオ、それほど魅力があるのか?アリオンの相違点は?

トヨタといえば国産自動車メーカーの中で随一の大衆車メーカーですが、その中でもカローラは新車市場でも中古車市場でも高い人気を持ちます。
そのカローラの類似モデルとして、またカローラの上級モデルとして発売されているのがこのプレミオというモデルです。

実はこのモデルにはアリオンという兄弟車が存在しており、同じ車を2モデル展開で販売しています。
果たして単なる大衆車のプレミオを兄弟車と共に2モデル展開で売るだけの価値と魅力があるのでしょうか?

ここでは大衆車としてだけでなく「走るクルマ」としての車本来の性能を見ながら判断してみたいと思います。

トヨタ・プレミオってこんな車

「トヨタ=無難な車」
「トヨタ=流用モデル」
「トヨタ=カローラ」

こんなイメージが一般的に広まっているからなのですが、トヨタの大衆車・・・といっても下はダイハツ製の軽自動車から上はクラウン、アルファード・ヴェルファイア兄弟車、GSぐらいまでのほとんどが大衆車なのでトヨタ全モデルといった方がいいかもしれませんが・・・の中でまさに大衆車らしい大衆車といえるのが、現在ではカローラ・アクシオとかカローラ・フィールダーなどとちょっと洒落たサブネームが付けられるようになったカローラシリーズです。

このモデルはまさに・・・

「無難」
「多様性」
「低価格」

といった大衆車らしい性格を持つ正真正銘の大衆セダンなのですが、ここ最近は大衆車という言葉がある意味で崩壊してきているため、大衆車の中でも「小型大衆セダンモデル」と更に分けて考えなくてはならない状態となりました。

大衆車には「一般大衆が買えるぐらいの販売価格を持つ」といった漠然とした条件があるわけですが、確かに過去はそうでした。
しかし、最近はきちんと仕事をして収入があれば自動車ローンを使って、誰でも1000万円ぐらいまでの車であれば何とか買うことができるようになってしまったことから、市販車として発売されている車のほぼ8割が大衆車になっているといっていい状況になってしまったのです。

あとはその車の用途や方向性で分けるしかなく、そうなるとクロスカントリー4WDや本当の意味でのスポーツモデル、商用車、そして1000万円を超える価格を持つ車以外はすべて「大衆車」になり下がったといえます。

その中であえて「大衆セダン」と呼ぶのは、先ほどのような大衆車ならではの性質が強く出ているからで、その筆頭がカローラシリーズであるということなのです。

さて、先ほども言いましたとおり大衆車といってもかなり範囲が広く該当する車種もかなり多くなってきたわけですが、そのことから低価格が売りであった大衆車に「ちょっと贅沢な大衆車」を求める需要、そして「大衆車でもいいがカローラはちょっと親父クサい」といった需要が、バブル景気が崩壊した後あたり、90年代後半あたりから強く出るようになりました。
そして自動車メーカーもその需要にこたえようということで「大衆車の中での高級モデル」を作り販売するようになり、その1台として発売されたのがこのトヨタ・プレミオだったのです。

プレミオは2001年に発売された大衆中型セダンで、2019年5月現在で2代目モデルが発売されています。
冒頭でも言いましたとおり、このモデルは単独で販売されているものではなく販売チャネル違いの兄弟車として「アリオン」というモデル同時に発売され、プレミオはトヨペット店販売モデル、アリオンはトヨタ店販売モデルといった形で差別化がされています。

このモデルはアリオンと同時に2001年に初代モデルが発売された形になっていますが、実はどちらのモデルも全くの新規車種ではなく、過去にあったモデルの後継モデルとして改名後に発売されたものなのです。
アリオンはカリーナの後継モデル、そしてこのプレミオはコロナの後継モデルとなります。

コロナは、当時非常に人気の高かった日産の「ダットサン110(のちのブルーバード)」のライバルモデルとしてトヨタが投入したもので、そのダットサン110が210へとモデルチェンジを行い2代目モデルになった1957年と時を同じくして発売されました。(ここで既にブルーバードVSコロナの戦いが始まっている

初代モデルこそ1リッターエンジンを搭載する小型大衆セダンモデルでしたが、モデルチェンジを行うごとに、1.5リッターエンジン、1.6リッターエンジン、2リッターエンジンとエンジン排気量を拡大していき、オリジナルのコロナとしては最終モデルとなる6代目モデルT130型では立派な(?)中型大衆セダンとなっていました。

コロナはこのモデルでひと区切りをつけ、オリジナルモデルから流用モデルへと変更されます。
流用したのはこれまでも常に「キャラクターが被っている」といわれ続けてきたカリーナです。
カリーナはもともとセリカの4ドアセダンモデルとしての位置づけで作られた車でしたので、ここで「セリカ・カリーナ・コロナ三兄弟車」が形成されたことになります。

この後もコロナはカリーナやセリカと同じ道をたどるような形で進化を続け、セリカがFFモデルとなればこのコロナも8代目モデルでFFモデルになり、セリカやカリーナが生産終了になればこのモデルも同じ世代のモデルをもって生産終了となりました。

その後、セリカはそのまま生産終了してしまいましたがコロナとカリーナは、カローラのひとつ上のクラスの大衆セダンとして残される形となりました。
その際に改名が行われるのと同時に完全なる流用モデル、双子車とも言っていいぐらいの差別化しかされない兄弟モデルとして、コロナは最終モデルで付けられていた「コロナ・プレミオ」からもじって「プレミオ」となり、カリーナは全く新しい名前の「アリオン」とされました。
この2001年に発売されたモデルからプレミオとアリオンは共に販売チャネル違いの兄弟車として売られることになったのです。

初代モデルは当時、中型モデルとして発売されていたプリウスやウィッシュ、アイシス、RAV4などで使われていた低コスト中型FFレイアウト用プラットフォームである、MCプラットフォームに1.5リッター、1.8リッター、2リッターという大衆車では珍しい3つものエンジンバリエーションを持つパワーユニットを搭載、外観や内装はアリオンと比べて、大人し目のコンサバティブなイメージのあるものを持たされた車として作られました。

このモデルは2007年まで作られ、2007年6月のモデルチェンジで2019年5月現在で現行モデルとなるT260系型を発売することになります。

このモデルは初代モデルとなるT240系型で使われていた部品のほとんどを流用する形で作られたもので、外観や内装こそ新しいものとされていますが、中身はそのほとんどが先代モデルと同じです。

兄弟車のアリオンもほとんど同じ流れで販売されていて、その結果として現在においても名前違いの全く同じ車」が2つの販売系統で売られている形になるわけですが、ここまで見てもわざわざ2系統で売るほどのいい車、特徴のある車、売れそうな車には見えません。

トヨタ・プレミオとアリオンの相違点

2系統で販売されるだけの価値があるのかどうかを考える前に、まずは両車の違いを見ておきましょう。

●トヨタ・プレミオとアリオンで共通なところ

・プラットフォーム
・フレーム形状
・シャシー構造
・サスペンション構造
・ボディ形状
・エンジンバリエーション
・トランスミッション
・ドライブトレーン
・インテリアすべて
・シートアレンジ
・ボディカラーバリエーション
・インテリアカラーバリエーション
・動力性能
・走行性能
・燃費性能
など車体のほとんどの部分

●トヨタ・プレミオとアリオンで違うところ

・フロントグリルのデザイン(形状は同じ)
・ウィンドウサッシの色
・ホイールキャップのデザイン
・アウタードアハンドルの色
・サイドガーニッシュの有無
・マッドガードの有無
・リヤバンパー形状
・リヤコンビネーションランプの形状
・トランクリッドの形状
・リヤガーニッシュのデザイン・形状
・モデル名
・グレード名
・販売価格
だけ

ほぼ同じ車といっていいぐらいたったこれだけの違いしかないのにどうして2つのモデルを作ってそれを売っているのか、余計に疑問が深まります。

トヨタ・プレミオのモデル構成・グレード構成

プレミオにはエンジン排気量の違いによる3つのモデルが用意されていますが、これはモデル名こそ違いはありますが内容はアリオンと全く同じです。

1.5リッターエンジンモデル

1.5リッターエンジンモデルには1つのグレードとサブグレードが2つ用意されています。
駆動方式はFFの2WDだけとなり、4WDモデルは選べません。

・1.5F グレード(FF)
・1.5F Lパッケージ グレード(FF)
・1.5F EXパッケージ グレード(FF)

最廉価グレードの「1.5F」グレードの装備に・・・

・ブラックカラードアサッシ
・Toyota Safety Sense プリクラッシュセーフティ
・Toyota Safety Sense レーンディパーチャーアラート
・Toyota Safety Sense オートマチックハイビーム
・先行車発進告知機能
・インテリジェントクリアランスソナー
・コンライト
・レーンディパーチャーアラート用ステアリングスイッチ
・スマートエントリー&スタートシステム
・専用ファブリック シート生地
・専用ファブリック ドアトリムオーナメント生地
・ファブリック センターピラー&ルーフサイドインナーガーニッシュ
・シートバックポケット
・花粉除去モード付オートエアコン
・プッシュ式ヒーターコントロールパネル
・エンジンスイッチ+室内照明 イルミネーテッドエントリーシステム
・リヤ読書灯
・イモビライザー

を追加したのが「1.5F Lパッケージ」グレードとなり、更に・・・

・スーパーUVカットフロントドアグリーンガラス
・UVカット機能付プライバシーリヤドアガラス
・UVカット機能付プライバシーバックウィンドウガラス
・LEDヘッドライト
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・6灯LEDハイマウントストップランプ
・本革巻き+木目調3本スポークステアリングホイール
・本革巻き+木目調セレクターノブ
・合成皮革+ファブリック シート生地
・ランバーサポート付運転席8ウェイパワーフロントシート
・電動式運転席シート上下アジャスター
・合成皮革 ドアトリムオーナメント生地
・ナノイー機能
・6スピーカー

を追加したのが「1.5F EXパッケージ」グレードとなります。

1.8リッターエンジンモデル

1.8リッターエンジンモデルのグレード構成は1.5リッターエンジンモデルと全く同じもので、グレード間の装備の違いもほぼ同じとなりますが、一部に1.8リッターエンジンモデルならではの装備や装備の違いがあります。
駆動方式はプレミオで唯一の4WDモデルがあり、FFの2WDモデルとスタンバイ式4WDの4WDモデルの2つが用意されています。

・1.8X グレード(FF・4WD)
・1.8X Lパッケージ グレード(FF・4WD)
・1.8X EXパッケージ グレード(FF・4WD)

1.8リッターエンジンモデル出の廉価グレードとなる「1.8X」グレードの装備に・・・

・195/65サイズタイヤ(4WDモデルのみ)
・15インチ×6Jスチールホイール(4WDモデルのみ)
・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・PVC+木目調セレクターノブ
・ブラックカラードアサッシ
・Toyota Safety Sense プリクラッシュセーフティ
・Toyota Safety Sense レーンディパーチャーアラート
・Toyota Safety Sense オートマチックハイビーム
・先行車発進告知機能
・インテリジェントクリアランスソナー
・コンライト
・レーンディパーチャーアラート用ステアリングスイッチ
・スマートエントリー&スタートシステム
・専用ファブリック シート生地
・専用ファブリック ドアトリムオーナメント生地
・ファブリック センターピラー&ルーフサイドインナーガーニッシュ
・シートバックポケット
・花粉除去モード付オートエアコン
・プッシュ式ヒーターコントロールパネル
・エンジンスイッチ+室内照明 イルミネーテッドエントリーシステム
・リヤ読書灯
・イモビライザー

を追加したのが「1.8X Lパッケージ」グレードで、更に・・・

・195/55サイズタイヤ(FFモデルのみ)
・16インチ×6Jアルミホイール(FFモデルのみ)
・195/65サイズタイヤ(4WDモデルのみ)
・15インチ×6Jアルミホイール(4WDモデルのみ)
・スーパーUVカットフロントドアグリーンガラス
・UVカット機能付プライバシーリヤドアガラス
・UVカット機能付プライバシーバックウィンドウガラス
・LEDヘッドライト
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・6灯LEDハイマウントストップランプ
・本革巻き+木目調3本スポークステアリングホイール
・本革巻き+木目調セレクターノブ
・合成皮革+ファブリック シート生地
・ランバーサポート付運転席8ウェイパワーフロントシート
・電動式運転席シート上下アジャスター
・合成皮革 ドアトリムオーナメント生地
・ナノイー機能
・6スピーカー

といった装備をを追加したのが「1.8X EXパッケージ」グレードとなります。

2リッターエンジンモデル

2リッターエンジンモデルはモノグレードとなりますが1つだけサブグレードが設定されていてそれが唯一の選択肢となります。

・2.0G グレード(FF)
・2.0G EXパッケージ グレード(FF)

2.0G」グレードの装備に・・・

・195/55サイズタイヤ
・16インチ×6Jアルミホイール
・クルーズコントロール
・スーパーUVカットフロントドアグリーンガラス
・UVカット機能付プライバシーリヤドアガラス
・UVカット機能付プライバシーバックウィンドウガラス
・LEDヘッドライト
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・6灯LEDハイマウントストップランプ
・本革巻き+木目調3本スポークステアリングホイール
・本革巻き+木目調セレクターノブ
・合成皮革+ファブリック シート生地
・ランバーサポート付運転席8ウェイパワーフロントシート
・電動式運転席シート上下アジャスター
・合成皮革 ドアトリムオーナメント生地
・ナノイー機能
・6スピーカー

を追加したのがサブグレードの「2.0G EXパッケージ」グレードです。

トヨタ・プレミオの動力性能

トヨタでは、コストを安く抑えつつもグレード数を多く見せることができるといったことから後付けが可能なちょっとした装備の違いによるグレード設定を行い、更にグレードではなくあえてサブグレードにすることで「特別感」や「お買い得感」をあおるといった売り方をすることが多いのですが、このプレミオとその兄弟車であるアリオンでは、トヨタの車としてはとても珍しう3つのエンジンバリエーションを持つモデルとなっています。

1.5リッターNAガソリンエンジン

・エンジン型式:1NZ-FE型
・エンジン排気量:約1.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:109ps/6000rpm
・最大トルク:13.9kgf・m/4800rpm

※リッターあたり:約72ps
※パワーウェイトレシオ:約11.1kg/ps

このエンジンは、トヨタの小型モデルから中型モデルまでのものによく使われているもので、1.5リッターエンジンの定番となる実用型エンジンです。
パワー的にはかなり非力で、まっすぐのんびり走るためのエンジンと思えばいいでしょう。

1.8リッターNAガソリンエンジン

・エンジン型式:2ZR-FAE型
・エンジン排気量:約1.8リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:143ps/6200rpm
・最大トルク:17.6kgf・m/4000rpm

※リッターあたり:約79.5ps
※パワーウェイトレシオ:約8.6kg/ps

このエンジンはトヨタの中型モデル用エンジンで少し前まではよく使われていたのですが、1.8リッターという中途半端なエンジン排気量のエンジンが使われなくなったことと低燃費装備として採用されているバルブマチックによって「隠れリコール」とも言っていいほどの数多くのトラブルが発生してしまったことからここ最近ではめっきり採用例がなくなってしまいました。
後継エンジンとしてM20A型がすでに出回はじめています。

2リッターNAガソリンエンジン

・エンジン型式:3ZR-FAE型
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:152ps/6100rpm
・最大トルク:19.7kgf・m/3800rpm

※リッターあたり:約76ps
※パワーウェイトレシオ:約8.3kg/ps

このエンジンはトヨタの2リッタークラスで実用型標準エンジンとして採用されているもので、ノア3兄弟車やハリアーのガソリンエンジンモデルなどパワーを求めない実用車に多くの採用例があります。
ということはこのエンジンを採用したモデルがトップのモデルとなっているプレミオも実用車であるということがよくわかります。
このエンジンにもバルブマチックが搭載されており、数多くのプレミオが修理に持ち込まれています。

プレミオに搭載されているエンジンとそのパワースペックを見てきましたが、目立つことといったらパワーがないことと故障の多いバルブマチックが搭載されていることといった悪いことだけで、良いことは特にこれといってありません。
この車をどうして2車種も作るのか・・・どんどん謎は深まります。

トヨタ・プレミオの走行性能

プレミオは大衆セダンです。
運転する方も中・高齢者の方が多く、運転も大人し目で決して高速道路の追い越し車線で爆走したり、峠道を攻めたり、街中で煽り運転をするといったことはしないような方に買われる車です。

なので最初から走行性能に関しても期待はしていないのですが、トヨタがあえて2モデル展開で販売しているぐらいですので、どこかにきっと同じモデルを2台も売る理由があるはずということからどうしても探りを入れたくなるわけです。

トランスミッション

3つのエンジンバリエーションがあるプレミオですが、そこにおかねをかけすぎてしまったのでしょうか、トランスミッションは全モデルで共通のCVTとされています。

このCVTはトヨタでは「Super CVT-i」と呼ばれているもので、トルクコンバーターとベルト変速機の結合を制御するクラッチを入れるとか、減速時のブレーキングのあわせて変速比を低くするなどといった低燃費のためのギミックが付けられています。

しかし、結局はなんてことはない普通のCVTであって、構造も通常のCVTと全く同じで、トルクコンバーターと金属ベルトを使った無段変速機を組み合わせただけです。

一応、疑似有段変速モードの付けられているようですが単なるお飾りです。

ボディ剛性・強度

設計のふるい低コスト低剛性プラットフォームのMCプラットフォームにコスト削減のために質が悪く厚みの薄い鋼材を使って作られたフレームやシャシーを持つこのプレミオのボディ剛性、フレーム剛性が高いわけがありません。

サスペンション構造

サスペンション構造もFFモデルとしてはごく一般的で大衆車らしい組み合わせの・・・

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:FFモデル トーションビーム、4WDモデル ダブルウィッシュボーン

といった形になります。

マクファーソンストラットは妥当だとしてもFFモデルのリヤサスペンションに採用されたトーションビームは・・・何も言うことはありません。

「安く作れてよかったですね」

というだけです。
せっかく4WDモデルでダブルウィッシュボーンを用意しているのにそこまでコスト削減策に躍起にならなくてもいいのではないでしょうか。

なのにどうして2台も売るのでしょうか?

トヨタ・プレミオの燃費性能

●1.5リッターエンジンモデル

・カタログ燃費(JC08モード):最大19.2km/L
・実燃費:約14km/L

●1.8リッターエンジンモデル(2WDモデル)

・カタログ燃費(JC08モード):最大16.4km/L
・実燃費:約12km/L

●1.8リッターエンジンモデル(4WDモデル)

・カタログ燃費(JC08モード):最大14.8km/L
・実燃費:約10km/L

●2リッターエンジンモデル

・カタログ燃費(JC08モード):最大15.6km/L
・実燃費:約8km/L

ハイブリッドモデルでもありませんし、最初から低燃費を狙ったエコカーでもありませんのでこんなものでしょう。
ただ一応、低燃費装備として

○全モデル共通
・CVT
・オルタネーター制御
・可変バルブタイミング
・電動パワーステアリング

○1.5リッターエンジンモデルのみ
・アイドリングストップ機構

○1.8リッターエンジンモデル、2リッターエンジンモデルのみ
・バルブマチック

が採用されています。

トヨタ・プレミオのライバルは?

プレミオのライバルとなるのは、コロナの時代からライバルとされてきた日産のブルーバード、そしてその後継モデルとなるシルフィ以外は考えられないでしょう。

ここではシルフィにあわせて1.8リッターエンジンモデル同士で比較してみます。

エンジンスペック比較

●プレミオ

2ZR-FAE型
1.8リッター直列4気筒DOHC NAエンジン

・最大出力:143ps/6200rpm
・最大トルク:17.6kgf・m/4000rpm

●シルフィ

MRA8DE型
1.8リッター直列4気筒DOHC NAエンジン

・最大出力:131ps/6000rpm
・最大トルク:17.7kgf・m/3600rpm

エンジンの構造としてはほぼ同等でありながら12psの差がついています。
ただ、レスポンスはシルフィに搭載されているエンジンの方が明らかによく、トルク特性もおとなしく走るのに適したものとなっていることから、その12psの差を体感することはないでしょう。

燃費比較

●プレミオ(「1.8X EXパッケージ」グレード)

・カタログ燃費(JC08モード):最大16.4km/L
・実燃費:約12km/L

●シルフィ(「Gルグラン」グレード)

・カタログ燃費:最大15.6km/L
・実燃費:約13km/L

カタログ燃費においてはわずかにプレミオの方が優れている形になっていますが、実燃費ではシルフィの方がわずかにうえであることがお分かりいただけるかと思います。
トヨタが発表するカタログ燃費なぞこんなものです。

販売価格帯比較

販売価格の比較はすべてのモデルの価格で行います。

●プレミオ:約191万円~約269万円
●シルフィ:約200万円~約246万円

低額側はプレミオの方が約10万円ほど安く、高額側はシルフィの方が約23万円やすいことになっていますが、実際に新車を買った時のことを考えるとトヨタは値引きに厳しい一面を持ちますので、全体的にシルフィの方が安く買うことができると思います。

性能もたいした違いはないので、値段だけで選ぶのも正解かもしれません。

まとめ

ここまでいろいろなところを見てきましたが、ここで取り上げなかった外観やインテリアの部分を加えて評価してみても、どう考えてもトヨタ店とトヨペット店で分けてまで、そして車名を変更してまでも2モデル展開で売るほどの車ではないように思えます。
特に2019年に入ってからレクサス店を除いた4店舗が業務的な統合を行うようになってきているのでなおさら2モデルを用意する必要もないと思います。

大事なフレームに使う鋼材の質を落として厚みを薄くしてコスト削減を図るのではなく、プレミオ・アリオン兄弟車のような無駄な兄弟車を一本化させた方がよっぽど安く作れるのではないでしょうか。

結論は・・・

「プレミオは2台もいらない」

です。

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