トヨタ

同じ車なのにオーナー層が全く違うトヨタ・ヴェルファイア、どんな人がこの車を買うのか

トヨタのヴェルファイアとアルファードが販売チャネル違いの兄弟車であることは誰もが知っていることだと思います。
しかしこの両車、どうやらオーナー層が全く違うようなのです。

ここでは何がどう違うのか、どうして違うのかというところを踏まえながらヴェルファイアという車がどういう車なのかといったところを見ていきたいと思います。

ヴェルファイアオーナーとアルファードオーナーの違いに気が付く

両車のオーナー層の決定的な違いに気が付いたのは、ヴェルファイアがまだ初代モデルを発売している時期に収集した統計データを見た時です。
仕事柄、いろいろな自動車メーカー、いろいろは販売店に友人・知人がいるので複数の知人にお願いして、ある方法を使ってヴェルファイアやアルファード、エスティマといった大型ミニバンの需要傾向を知るための調査をしてもらったのです。
その時に出されたデータをまとめてみたら明らかにヴェルファイアとアルファードでオーナー層が違ったのです。

その結果が以下のようなものでした。

●オーナー層の違い

ヴェルファイア アルファード
年齢層 20代~50代 30代~60代
職業 土建・運送・鳶など サラリーマン・店舗経営・専門職など
家族構成 男の子が多い家族 女の子が多い家族
夫婦の年齢 夫が年上 妻が年上

これらはあくまでも一部の統計データですのですべての方に適用されるということではありません。その辺はご承知いただきたいと思います。

この統計を見て、明確な違いとして分かるのが、オーナーの「職業」の違いです。
一言でいえば・・・

・ヴェルファイアはブルーカラーが多い
・アルファードはホワイトカラーが多い

ということです。

再三にわたっていいますがこれはあくまでも統計データを元にしていることですのですべての方がそうという意味ではありませんのであしからず・・・。

中身は全く同じ車なのに、ここまで正反対の性質を持つ方に好まれるとは何とも面白いことです。
ではどうしてこうなってしまったのか・・・いろいろな方向からヴェルファイアという車を見ていきたいと思います。

トヨタ・ヴェルファイアってこんな車

まずはヴェルファイアという車がどういった車か、どういった生い立ちを持つのかというところに触れてみたいと思います。

ヴェルファイアの祖先をたどっていくと現在でも商用バンとして大人気のハイエースにぶつかります。
ハイエースはトヨタの大型ワンボックスカーで商用モデルのバンモデルをメインとして、そのボディを使ったワゴンモデルも用意されていました。

ワゴンモデルは子供の多い家族用のファミリーカーの定番モデルとなり、そして更に当時流行っていた間違った「RVブームRVとは正しくはキャンピングカーのことだけを指す言葉)」によって一躍人気となったのです。
それと同時に景気が良くなってきたことから高級志向が進み、ハイエースのワゴンモデルの更なる上のモデルとなるハイエース・レジアスやグランビア、ツーリング・ハイエース、グランド・ハイエースといったモデルが作られるようになったのです。

ちょうどその頃に日本に「ミニバン」という言葉が入ってきて、これらモデル、特に衝突安全を高めるためにわずかなボンネットがある1.5ボックス形状のボディを持つモデルをミニバンと呼ぶようになったのでした。
それに合わせるようにトヨタもそれまで複数のモデルを作って収拾がつかなくなっていたこともあって、ハイエースワゴンの上級モデルの系統を一本化する形でその系統を受け継ぐモデルを作ったのです。

それがアルファードGアルファードVです・・・アルファードではありません。
両車は販売チャネル違いの兄弟車で、アルファードGはトヨペット店販売モデル、アルファードVは旧ビスタ店・現ネッツ店販売モデルとされていました。

このモデルは2002年から発売され2008年に生産終了となります。
生産終了といってもそれ以降同様のモデルが作られないということではなく、新たな後継モデルを作ってそれを販売するという形になったのです。

それがアルファードヴェルファイアです。
アルファードGはアルファードに、アルファードVはヴェルファイアとそれぞれ進化したのでした。

このモデルが発売されたのは2008年のことで2015年に両車とも初めてのモデルチェンジを行い、2019年4月現在では2代目モデルが発売されています。

ちなみに現行型アルファードを3代目モデルとする内容の文章がインターネット上のフリー百科事典と称する○ィキペディアに掲載されていて、それがあたかも真実であるかのようになっていますが、アルファードGとアルファードは別モデルとしてみるのが正しい見解であることからアルファードもヴェルファイアもどちらも2008年に発売されたモデルが初代モデルとなります・・・○ィキペディアは所詮、素人の知識の寄せ集めでしかないということです。

・・・とここまでの生い立ちを見てもオーナー層の違いを生む原因は見つかりません。

トヨタ・ヴェルファイアのモデル構成・グレード構成

次にモデル構成、グレード構成を見ていきましょう。

2.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)

このモデルには2つのグレードが用意されています。
駆動方式は全グレードにおいてFFの2WDとスタンバイ4WDの4WDが選べます。

・X グレード(8人乗り)
・V グレード(7人乗り)

最廉価グレードとなる「X」グレードに・・・

・225/60サイズ タイヤ
・17インチ×6.5J アルミホイール
・UVカット機能+IRカット機能付フロントガラス
・スーパーUVカット+IRカット機能+撥水機能付フロントドアグリーンガラス
・後席用サンシェード
・雨滴感知式オートワイパー
・自動防眩インナーミラー
・メタルウッド+スパッタリング塗装インストルメントパネル
・メタルブラウンウッド塗装本革巻き4本スポークステアリングホイール
・フロントドアアームレスト(ステッチ付合成皮革巻き)
・LEDパーソナルランプ
・ドアカーテシランプ
・合成皮革シート
・運転席8ウェイパワーシート
・助手席4ウェイパワーシート
・助手席パワーオットマン
・快適温熱シート+ベンチレーションシート(運転席・助手席)
・リラックスキャプテンセカンドシート
・メタルブラウンウッド折りたたみ式サイドテーブル

といった装備を追加したのが「V」グレードとなります。

2.5リッターNAエンジンモデル(ドレスアップモデル)

このモデルは、いわゆる2.5リッターNAエンジンモデルのドレスアップモデルとされるもので、装備面も2.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)のものを基本とします。
駆動方式も2.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)と同じで2WDと4WDが選べます。

・Z グレード(7人乗り・8人乗り)
・Z Aエディション グレード(7人乗り)
・Z Gエディション グレード(7人乗り)

装備を細かく見ると、標準モデルの「X」グレードのものに・・・

・235/50サイズ タイヤ
・18インチ×7.5Jアルミホイール
・専用フロントバンパー
・専用リヤバンパー
・専用サイドマッドガード
・スーパーUVカットフロントドアグリーンガラス
・メタルウッド+シルバー塗装インストルメントパネル
・専用オプティトロンメーター
・合成皮革+シルバー塗装+メタルウッド塗装ドアトリム
・リラックスキャプテンセカンドシート(7人乗り)
・6:4分割チップアップシート(8人乗り)

をつけたものが「Z」グレードとなり、これを基準として更に・・・

・スーパーUVカット+IRカット機能+撥水機能付フロントドアグリーンガラス
・助手席スーパーロングスライドシート機能
・エクストラロングラゲージモード機能付リラックスキャプテンセカンドシート
・メタルウッドハイグレードコンソールボックス
・両側パワースライドドア
・バックドアイージークローザー

を追加したのが「Z Aエディション」グレードで、そして更に・・・

・18インチ×7.5J 専用デザインアルミホイール
・UVカット機能+IRカット機能付フロントガラス
・後席用サンシェード
・雨滴感知式オートワイパー
・メタルウッド+スパッタリング塗装インストルメントパネル
・メタルウッド塗装本革巻き4本スポークステアリングホイール
・ステアリングヒーター
・フロントドアアームレスト(ステッチ付合成皮革巻き)
・合成皮革(ステッチ付)+スパッタリング+メタルウッド塗装ドアトリム
・金属調ロゴ付ドアスカッフプレート
・本革+メッキロングアシストグリップ
・LEDパーソナルランプ
・ドアカーテシランプ
・合成皮革シート
・運転席8ウェイパワーシート
・助手席4ウェイパワーシート
・助手席パワーオットマン
・快適温熱シート+ベンチレーションシート(運転席・助手席)
・エグゼクティブパワーセカンドシート
・メタルウッド折りたたみ式サイドテーブル

などを追加したのが「Z Gエディション」グレードとなります。

3.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)

3.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)にはグレードの選択肢はなくモノグレードとなります。
こちらも駆動方式は2WDと4WDが用意されています。

・VL グレード(7人乗り)

このグレードは、2.5リッターエンジンモデルの「V」グレード相当の装備に下記のような「このグレードならではの装備」を追加する形で構成されています。

・アイドリングストップ機能
・ステアリングヒーター
・読書灯(リヤ2個/LED調光機能付)
・蓄冷エバポレーター付きオートエアコン
・本革シート
・快適温熱機能付エグゼクティブパワーシート
・ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機能付スマートエントリーシステム
・パワーバックドア

3.5リッターNAエンジンモデル(ドレスアップモデル)

このモデルは3.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)の「VL」グレードベースのドレスアップモデルで1グレードだけ用意されています。

・ZG グレード(7人乗り)

駆動方式は「VL」グレードと同様の2WDと4WDがあり、装備も3.5リッターNAエンジンモデル(標準モデル)の「VL」グレードの装備に・・・

・235/50サイズ タイヤ
・18インチ×7.5J 専用デザインアルミホイール
・専用フロントバンパー
・専用リヤバンパー
・専用サイドマッドガード
・メタルウッド+スパッタリング塗装インストルメントパネル
・専用オプティトロンメーター
・メタルウッド塗装本革巻き4本スポークステアリングホイール
・合成皮革(ステッチ付)+スパッタリング+メタルウッド塗装ドアトリム

といったものが追加されますが、逆に・・・

・読書灯の廃止
・アクセサリーコンセントの廃止
・合成皮革シートへのグレードダウン
・エグゼクティブパワーシートの快適温熱機能の廃止

といった低価格化も同時に行われています。

ハイブリッドモデル(標準モデル)

ハイブリッドモデル(標準モデル)には2つのグレードと1つのサブグレードが用意されています。
駆動方式はE-Fourを採用しないとハイブリッド化することができないことからハイブリッドモデルすべてにおいて4WDのみとなります。

・HYBRID X グレード(7人乗り・8人乗り)
・HYBRID V グレード(7人乗り)
・HYBRID V Lエディション グレード(7人乗り)

装備面に関しましては、2.5リッターNAエンジンモデルに用意されているグレードのものとほぼ同じで・・・

・「HYBRID X」グレードは「X」グレード相当
・「HYBRID V」グレードは「V」グレード相当

となります。

2.5リッターNAエンジンモデルに相当するグレードがない「HYBRID V Lエディション」グレードは「HYBRID V」グレードの装備に・・・

・ステアリングヒーター
・読書灯
・アクセサリーコンセント
・本革シート
・エグゼクティブパワーシート
・ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機能付スマートエントリーシステム
・パワーバックドア

を追加した形で作られています。

ハイブリッドモデル(ドレスアップモデル)

このモデルはハイブリッドモデルの中でのドレスアップモデルで、2つのグレードと1つのサブグレードで構成されています。

・HYBRID Z グレード(7人乗り)
・HYBRID ZR グレード(7人乗り)
・HYBRID ZR Gエディション グレード(7人乗り)

駆動方式はE-Fourありきの作りとなっているため4WDのみとなります。

装備に関しましては、2.5リッターNAエンジンモデル(ドレスアップモデル)の「Z」グレード相当の装備を持つ「HYBRID Z」グレードを基準にして、それに・・・

・後席用サンシェード
・雨滴感知式オートワイパー
・リバース連動機能付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー
・メタルウッド+スパッタリング塗装インストルメントパネル
・合成皮革(ステッチ付)+スパッタリング+メタルウッド塗装ドアトリム
・金属調ロゴ付ドアスカッフプレート
・本革+メッキロングアシストグリップ
・足元照明付イルミネーテッドエントリーシステム
・ドアカーテシランプ
・合成皮革シート
・運転席8ウェイパワーシート
・助手席4ウェイパワーシート
・助手席パワーオットマン
・快適温熱シート+ベンチレーションシート(運転席・助手席)
・メタルウッド折りたたみ式サイドテーブル

などといた装備を追加したのが「HYBRID ZR」グレードとなり、更に・・・

・ステアリングヒーター
・読書灯
・本革シート
・エグゼクティブパワーセカンドシート
・ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機能付スマートエントリーシステム
・パワーバックドア

を追加装備したものが「HYBRID ZR Gエディション」となります。

VIPカー向けモデル

このモデルは、3.5リッターNAエンジン搭載モデルとハイブリッドモデルに用意されているもので、VIPカーとして使われることを考えて作られたものです。

といっても大きく違うところはインテリアのこまかい質感やと「エグゼクティブラウンジシート」と呼ばれるセカンドシートの機能性、T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステムや12.1型リヤシートエンターテインメントシステムといったAVシステムぐらいのもので、基本的な部分は3.5リッターNAエンジンモデルやハイブリッドモデルのそれと同じです。

グレードとしては3.5リッターNAエンジンモデルに2グレード、ハイブリッドモデルに2グレードとなり、駆動方式は3.5リッターNAエンジンモデルに2WDと4WDの2種類、ハイブリッドモデルは4WDのみとなります。

・エグゼクティブラウンジ
・エグゼクティブラウンジZ
・HYBRIDエグゼクティブラウンジ
・HYBRIDエグゼクティブラウンジZ

エグゼクティブラウンジZ」グレード、「HYBRIDエグゼクティブラウンジZ」グレードはドレスアップグレードで、それぞれ「エグゼクティブラウンジ」グレード、「エグゼクティブラウンジZ」の装備に・・・

・専用フロントバンパー
・専用リヤバンパー
・専用サイドマッドガード
・専用インテリアパーツ

といった専用エクステリアパーツが与えられています。

グレード名に若干違いがある程度でモデル構成やグレード構成でもオーナー層に違いを生む理由となるものは見つかりません。

トヨタ・ヴェルファイアの動力性能

ヴェルファイアには3つのパワーユニットが設定されています。

2.5リッターNAエンジン

・エンジン型式:2AR-FE型
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:182ps/6000rpm
・最大トルク:24.0kgf・m/4100rpm

※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約72.8ps
※パワーウェイトレシオ:約10.9kg/ps

先代モデルでは2.4リッターNAエンジンとされていた廉価モデル用エンジンが今回のモデルで2.5リッターNAエンジンとされました。
中国製部品を多く使っていることからクリアランスの悪さによるトラブルが続出しているエンジンで長く乗り続けるにはそれなりの修理費用を覚悟しなければならないエンジンです。
182psではヴェルファイアをまともに走らせることはできないでしょう。

3.5リッターNAエンジン

・エンジン型式:2GR-FKS型
・エンジン排気量:約3.5リッター
・エンジン形状:V型
・シリンダー数:6気筒
・バルブ構造:DOHC24バルブ

スペックは・・・

・最大出力:301ps/6600rpm
・最大トルク:36.8kgf・m/4600rpm~4700rpm

※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約86ps
※パワーウェイトレシオ:約7.14kg/ps

ヴェルファイアを買うのであれば、必ずこの3.5リッターNAエンジンが搭載されたモデルを買った方がいいといえるぐらい、ヴェルファイアの車格や車両重量にあったエンジンです。
やはり大型ミニバンを語って商売するなら最低でもこれぐらいのパワーがあるエンジンを積んでもらいたいものです。

2.5リッターNAエンジン+ハイブリッドシステム

●エンジン
・エンジン型式:2AR-FXE型
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・ミラーサイクル制御

●フロント電気モーター
・電気モーター形式:2JM型

●リヤ電気モーター
・電気モーター形式:2FM型

●ハイブリッドシステム:THS-II
●ハイブリッドバッテリー:
ニッケル水素バッテリー

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:152ps/5700rpm
・最大トルク:21.0kgf・m/4400rpm~4800rpm

●フロント電気モーター
・最大出力:143ps
・最大トルク:27.5kgf・m

●リヤ電気モーター
・最大出力:68ps
・最大トルク:14.2kgf・m

※システムパワー:197ps
※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約78.8ps
※パワーウェイトレシオ:約11.3kg/ps

エンジは2AR-FXE型へと変更になっていますが、そのエンジンも先代モデルに搭載されていた2AZ-FXE型の後継エンジンですし、フロント駆動用の電気モーターは先代モデルのものと全く同じ、リヤ駆動用の電気モーターも若干トルク特性が違うだけで形式は同じです。
ハイブリッドバッテリーもリチウムイオンバッテリーではなくニッケル水素バッテリーが採用されているのも先代モデルと同じ、もちろんハイブリッドシステムもTHS-IIと全く同じといった感じで、ほぼ先代モデルのものを持ちこして新しいモデルに搭載したといっていいと思います。

動力性能を見てもヴェルファイアとアルファードのオーナー層の違いを作るものは見つかりません。

トヨタ・ヴェルファイアの走行性能

大型ミニバンといっても所詮はファミリーカーですので、走行性能に関わる部分もかなり妥協されて作りになっています。

トランスミッション

ヴェルファイアには3つのトランスミッションがあります。

●CVT
2.5リッターNAエンジンを搭載したモデルに搭載されているのがこのCVTです。
トヨタ名「Super CVT-i」と呼ばれるものですが、特にこれといって特殊な構造が用いられているといったようなものではなく、電子制御による油圧作動式CVTで、構造的にはごく一般的な金属ベルトを用いた無段変速機です。
一応、「7速スポーツシーケンシャルシフトマチック」などと名付けられた疑似有段変速制御のマニュアルモードも付けられています。

ただどうなのでしょうか、そもそもファミリーカーの大型ミニバンで、200psにも満たないパワーしか持っていない車にマニュアルモードは必要でしょうか?
そんなもの取り外してその分もっと安く売った方が廉価モデルを買うぐらいの経済力しかない方は喜ぶのではないでしょうか。

●8速オートマチックトランスミッション
3.5リッターNAエンジンを搭載したモデル用とされているのが「Direct Shift-8AT」とよばれる多段式オートマチックトランスミッションです。
このオートマチックトランスミッションも名前負けしているような感じに受け取れるもので、ただ単にロックアップ範囲が広いる電子制御油圧作動式オートマチックトランスミッションでしかありません。

このオートマチックトランスミッションにも「8速シーケンシャルシフトマチック」と名称でマニュアルモードが付けられていますが、3.5リッターNAエンジンが搭載されたモデルといってもファミリーカーには「豚に真珠」です。

●ギヤ式無段変速機
ハイブリッドシステムTHS-IIが搭載されたハイブリッドモデル専用のトランスミッションとなるのがこのギヤ式無段変速機です。
トヨタ的には「電気式無段変速機」としているようですが、ベルト変速式のCVTとの混同を避けるために、ギヤ式無段変速機と呼ぶのが一般的です。
遊星ギヤと電気モーターの組み合わせで無段変速を可能にしたもので、このトランスミッションにも無駄なマニュアルモード「6速シーケンシャルシフトマチック」が採用されています。

ボディ剛性・強度

大型ミニバンといえどもトヨタの考え方は変わりません。
生産コストを安くして儲けを出すために使用する鋼材の質を落として、鋼板の厚みを薄くするという方法がこのヴェルファイアにも使われています。
当然ですが、重たく大きなボディをしっかりと支えるだけの剛性は持っていません。

サスペンション構造

2代目モデルになって唯一、「正常進化した」といっていいところがこのサスペンション構造です。

サスペンション構造的には、フロントにマクファーソンストラット、リヤにダブルウィッシュボーンということになりますが、このうちリヤサスペンションのダブルウィッシュボーンが進化した部分となります。

これまではコスト削減とリヤサスペンション周りのスペースの狭さから軽自動車やコンパクトカーなどでも使われているトーションビームが使われていました。
400万円も500万円もするような車でコスト削減のためとは言え、さすがにトーションビームはありません。

今回はそれが車格に見合ったダブルウィッシュボーンとなったわけで、そのことで乗り心地もリヤタイヤのグリップ力も格段に向上しました。

どうやら走行性能をつかさどる装備や構造を見てもオーナー層の違いを生むものはないようです。

トヨタ・ヴェルファイアの燃費性能

●2.5リッターNAエンジンモデル

・カタログ燃費(JC08モード):最大11.6km/L
・実燃費:約7km/L

●3.5リッターNAエンジンモデル

・カタログ燃費(JC08モード):最大10.8km/L
・実燃費:約5km/L

●ハイブリッドモデル

・カタログ燃費(JC08モード):最大19.4km/L
・実燃費:約13km/L

車両重量も空気抵抗も大きい車体を持つため、いろいろ苦労して燃費性能を高めようとしてもそれが実燃費に繋がることはなかったようです。

燃費性能に関してもヴェルファイアとアルファードは全く同じですのでここでもオーナー層の違いを生む原因は見つかりません。

まとめ

ここまでいろいろな視点から見てヴェルファイアとアルファードのオーナー層の違いを作る原因となるものを見つけることはできませんでした。
しかし、ここで両モデルの大きな違いに気がつきました・・・それがフロント周りのデザインです。

アルファードが威風堂々とした落ち着きのあるデザインになっているのに対して、ヴェルファイアはちょっとツリ目にされた二段式のヘッドライトが醸し出す威圧感のある、攻撃性のある顔つきになっているのです。

こんなことはあまり言いたくありませんが、土建や鳶、運送などを職業としている方、またはそういった会社を経営している多く方で、いわゆる「オラオラ系」の運転をする方が多いことがわかっているので言います。

オラオラ系の運転をする場合、何はなくとも強面のデザインを持つ車をの好む傾向があります。
要するに強面のフロントデザインをドアミラー越しに前の車などに向けて、威嚇・威圧しながら走ることで自己主張をするわけです。

そうなると落ち着きのあるアルファードの顔つきよりもヴェルファイアのような攻撃的なデザインの方が都合がいいわけです。

こんなところにオーナー層の違いを作る要因があったのですね。

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