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豊富なエンジンバリエーションが最大の武器!トヨタ・ヴィッツの大衆車としての実力は?

トヨタの大衆車といえば昔から「カローラ(現在のカローラ・アクシス)」と決まっていましたが、景気の低迷、エコブーム、原油価格の高騰からかより小さな車を日常的に使うことが多くなってきて、それが新たな大衆車としての基準となりつつあります。
そんな新・大衆車の基準となりうるモデルの1台がこのトヨタのヴィッツという車です。

ではこの車がどんな実力を持っているのか、探ってみましょう。

トヨタ・ヴィッツってこんな車

トヨタのヴィッツは2019年現在で3代目モデルとなるP130型が発売されていますが、その始まりは1999年に発売されたP10型となります。

(P10型:photo by RL GNZLZ

このモデルは、若年層に非常に人気のあったスターレットというコンパクトハッチバックモデルの後継モデルとして作られたもので、当時としては初となるNBCプラットフォームを使用して作られました。
エンジンバリエーションは、発売当初はリッターカーとして始まったこともあって1リッターエンジンのみの設定でしたが、ライバルモデルがもっと大きなエンジンを搭載しており、それが中々評判になっていたことから約半年後に1.3リッターエンジンが、約2年後には1.5リッターエンジンが搭載された上級モデルを追加することになります。
この時点で既にヴィッツはリッターカーから卒業して、1.3リッターエンジンを中核とするいわゆる「コンパクトカー」と呼ばれるモデルとなったわけです。
この当時からエンジンバリエーションが多かったようですね。
初代モデルは発売開始から約5年目となる2005年に行われた初のモデルチェンジまで発売が続けられました。

2005年に発売された2代目モデルP90型では、プラットフォームがNBCプラットフォームからその低コスト版となるBプラットフォームへ変更されました。

(P90型:photo by RL GNZLZ

エンジンバリエーションは、初代モデルのように小出しにしてくるのではなく、初期モデルから1リッター、1.3リッター、1.5リッターという3つのものを用意していました。
基本的には初代モデルと同じような大衆コンパクトカーらしい無難な作りになっていた車で、「可もなく不可もなく」といった大衆車に対する最大の誉め言葉がピッタリな車でした。

そして2010年、正常なモデルチェンジサイクルを迎えて、ヴィッツは3代目モデルP130型となります。

(P130型:photo by RL GNZLZ

このモデルでも当初は2代目モデル同様に1リッター、1.3リッター、1.5リッターという3つのエンジンバリエーションを持つFF大衆コンパクトカーとして作られていたのですが、このモデルでは更に2つのモデルバリエーションを追加してきました。

1つはスポーティーモデルスポーツモデルではありません、スポーツモデル風の雰囲気を持たせたスポーティーもモデルです。
当初は「G’s」などといわれていましたが現在は改名され「GRスポーツ」と呼ばれています。

これは売れるか売れないかわからないスポーツモデルを独自で作ることを極端に嫌うトヨタが、そのスポーツモデルの穴埋めをするために既存の大衆車などをベースにしてスポーツモデル風の車を作ったというもので、このヴィッツ以外にもいろいろなトヨタのモデルに採用されています。
そのほとんどがエンジンなど走りに直接影響する部分には全く手が付けられていないことからスポーティーモデルの中でもドレスアップに特化したスポーティードレスアップモデルとされます。

そもそも低価格が目的の大衆コンパクトカーにドレスアップモデルといってもスポーティーさを与えること自体がふざけた話ですが、需要を漏れなくかき集めたいトヨタはそういった手段を取ってでもスポーティー志向の需要を得ようとしたわけです。
そして更に消費者も巧みな販売戦略によってこのモデルを買えば「速く走れる」「コーナーを攻めることができる」と勘違いしてしまうのです

そしてもう1つの新しいモデルバリエーションはハイブリッドモデルです。
時期的には2017年1月とそれほど昔ではありませんが、実はこのハイブリッドモデルはアクアベースで作られているのです。
アクアはBプラットフォームに74psの1NZ-FXE型エンジンと61psの1LM型電気モーター、ニッケル水素バッテリーを組み合わせてTHS-IIで制御するハイブリッドシステムを搭載するコンパクトカーですが、実はヴィッツもホイールベースの寸法に多少の違いはあるものの同じBプラットフォーム、同じ74psの1NZ-FXE型エンジン、同じ61psの1LM型電気モーター、同じニッケル水素バッテリー、同じTHS-IIを使って作られているのです。

早い話がボディやインテリア以外のほとんどのものをアクアから移植したということになるわけです。
同じBプラットフォームを使っていたためきっと移植が簡単だったのでしょう。
そもそもアクアのベースモデルとなるラクティスもヴィッツベースなのですから簡単で当然です。
まさにトヨタらしいところです。

こんな形でヴィッツはトヨタが発売する大衆モデルの中でも稀に見るモデルバリエーションが多い車となりました。

トヨタ・ヴィッツのモデル構成・グレード構成

P130型ヴィッツには5つのモデルが用意されています。

1リッターエンジン標準モデル

最廉価モデルとなるのがこの1リッターエンジンを搭載した標準モデルです。
このモデルはグレードとしては1つしかなくモノグレードとなりますが、サブグレードが2つあるため3つの選択肢がある形になります。
駆動方式はFFの2WDのみです。

・1.0F グレード
・1.0F Mパッケージ グレード
・1.0F スマートストップパッケージ グレード

サブグレードによる差別化しかされていませんので各モデル間の違いは微々たるもので、「1.0F」グレードを基準として・・・

・リヤワイパーの廃止
・リヤパワーウィンドウ機能の廃止
・運転席サンバイザー裏のバニティミラーの廃止
・リヤドア・バックドアのUVカット機能付ガラスのグリーン化
・手動可倒式サイドターンランプ付カラードドアミラー
・装飾無しのステアリングホイール

としたのが「1.0F Mパッケージ」グレードで、逆に「1.0F」グレードの装備に・・・

・アイドリングストップ機構
・シルバー塗装メーターリング付アナログメーター
・TFTマルチインフォメーションディスプレイ
・マルチインフォメーション操作用ステアリングスイッチ

を追加したのが「1.0F スマートストップパッケージ」グレードとなります。

1.3リッターエンジン標準モデル

1.3リッターエンジンを搭載した標準モデルには2つのグレードと1つのサブグレードが設定されています。

・1.3F グレード
・1.3U グレード
・1.3U スポーティーパッケージ グレード

駆動方式は「1.3F」グレード、「1.3U」グレードにはFFの2WDとスタンバイ4WDの4WDが設定されていますが、「1.3U スポーティーパッケージ」グレードは2WDのみとなります。

1リッターエンジンモデルの「1.0F」グレード相当の装備を持つ「1.3F」グレードを基準としてそれに・・・

・175/65サイズ タイヤ
・15インチ×5.5J スチールホイール
・樹脂フルキャップ
・プリクラッシュセーフティ
・レーンディパーチャーアラート
・オートマチックハイビーム
・先行車発進告知機能
・コンライト機能
・スモークメッキ加飾ヘッドライト
・ブラックマイカ塗装・本革巻きステアリングホイール
・本革巻きセレクターノブ
・テレスコピック機能付チルトステアリング
・スマートエントリー
・ハイグレード(?)シート
・運転席アームレスト
・快適温熱シート(運転席)
・買い物アシストシート(助手席)
・塗装+レーザー表面処理インパネ
・金属コーティング仕様インパネアッパーモール
・ブラックマイカ塗装加飾インテリア
・メッキ加飾インテリア
・助手席シートバックポケット
・助手席シートアンダートレイ
・ナノイー機能付オートエアコン
・エンジンスイッチ照明
・運転席・助手席バニティミラー+運転席チケットホルダー付サンバイザー
・4スピーカー

を追加装備したのが「1.3U」グレード、そして更に・・・

・サイドマッドガード
・リヤルーフスポイラー
・フロントエアスパッツ
・センターエアスパッツ
・195/50サイズ タイヤ
・16インチ×6J アルミホイール
・スペアタイヤ

を追加し

・アジャスタブルデッキボード

を廃止したのが「1.3U スポーティーパッケージ」グレードとなります。

ハイブリッド標準モデル

ハイブリッド標準モデルには2つのグレードと1つのサブグレードが設定されています。

・HYBRID F グレード
・HYBRID U グレード
・HYBRID U スポーティーパッケージ グレード

駆動方式はハイブリッドシステムの関係上、FFの2WDのみとなります。

グレード構成や装備の違いに関しては1.3リッターエンジン標準モデルと基本的には同じですが、ハイブリッド標準モデルならではの違いがあります。

・センターエアスパッツの廃止(「HYBRID F」「HYBRID U」グレードのみ)
・電子制御ブレーキシステムの追加
・ハイブリッドシステムのモードスイッチの追加
・車両接近通報装置の追加
・プロジェクター式ハロゲンヘッドライトの追加
・コンライトの標準装備化
・オートエアコンの標準装備化
・クルーズコントロール

女性向けモデル

これは「ジュエラ」と呼ばれているモデルで、広い需要を期待しているトヨタとしては明確に「女性向け」とは言ってはいませんが、装備やボディカラー、インテリアカラーなどを見ればこのモデルが女性向けのものであることがわかります

モデル構成ですが、このジュエラというモデルは完全に独立したものではなく、各モデルの一部としておかれているもので、1リッターエンジンを搭載するモデル、1.3リッターエンジンを搭載するモデル、ハイブリッドシステムを搭載するモデルのそれぞれ設定されているといった形となります。

・1.0 Jewela グレード
・1.0 Jewela スマートストップパッケージ グレード
・1.3 Jewela グレード
・HYBRID Jewela グレード

装備に関しましてはベースとなる標準モデルのものにジュエラ専用の装備が追加または交換される形になります。

●ジュエラ専用の装備

・ステンレス製ドアベルトモールディング
専用(パイピング付)シート表皮(ファブリック)
・4スピーカー
・175/70サイズ タイヤ
・14インチ×5J スチールホイール
・Jewela専用デザイン樹脂フルホイールキャップ
・コインポケット(運転席側)
・ナノイー機能(「1.3 Jewela」「HYBRID Jewela」グレードのみ)
・ジュエラ専用ボディカラー
ダークレッドマイカメタリック
ボルドーマイカメタリック
オリーブマイカメタリック
ジェイドグリーンメタリック
ダークブルーマイカ

スポーティードレスアップモデル

これは「GRスポーツ(旧G’s)」と呼ばれるもので、駆動方式はFFの2WDのみとなり、グレードは3つ用意されています。

・標準グレード(GRスポーツ)
・GRグレード(GRスポーツGR)
・ハイブリッドグレード(HYBRID GRスポーツ)

標準グレードと「GR」グレードは今は亡き1.5リッターエンジンモデルをベースとしており、ハイブリッドグレードはハイブリッド標準モデルの「HYBRID U」グレードがベースとなっています。

これらのモデルに以下のような専用部品が追加、または交換される形で採用されています。

●全グレード共通

・GRスポーツ専用リヤバンパー
・GRスポーツ専用マフラーカッター
・サイドマッドガード
・GRスポーツ専用LEDヘッドランプ
・GRスポーツ専用LED式リヤコンビネーションランプ
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・ブラック塗装サイドターンランプ付オート電動格納式リモコンドアミラー
・GRスポーツ専用バックドアガーニッシュ
・スエード調/合成皮革コンビフロントスポーティシート
・カーボン柄インパネオーナメント
・スポット溶接増し
・フロア下空力パーツ
・GRスポーツ専用プログラムデータ仕様電動パワーステアリング

●標準グレードのみ

・標準・ハイブリッドグレード共用フロントバンパー
・標準・ハイブリッドグレード共用ラジエーターグリル
・195/50サイズ タイヤ
・16インチ×6J アルミホイール
・リヤルーフスポイラー
・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・シルバー塗装メーターリングアナログメーター
・CVTモデル:ディンプル本革巻きセレクターノブ
・CVTモデル:セレクターレバーベゼル(ブラックマイカ塗装)
・MTモデル:ディンプル本革巻きシフトノブ(ブラックマイカ塗装)
・MTモデル:シフトレバーブーツ(シルバーステッチ)
・MTモデル:シフトレバーベゼル(ブラックマイカ塗装)
・CVTモデル:7速疑似有段変速マニュアル機能付CVT
・GRスポーツ専用サスペンション(専用スプリングレート設定、専用減衰力設定)

●GRグレードのみ

・GRグレード専用フロントバンパー
・GRグレード専用ラジエーターグリル
・205/45サイズ タイヤ POTENZA RE050A
・GRグレード専用デザイン17インチ×7Jアルミホイール
・専用リヤフォグランプ
・リヤルーフスポイラー
・GRグレード専用小径本革巻き3本スポークステアリングホイール
・シルバー塗装メーターリングアナログメーター
・CVTモデル:ディンプル本革巻きセレクターノブ
・CVTモデル:セレクターレバーベゼル(ブラックマイカ塗装)
・MTモデル:ディンプル本革巻きシフトノブ(ブラックマイカ塗装)
・MTモデル:シフトレバーブーツ(シルバーステッチ)
・MTモデル:シフトレバーベゼル(ブラックマイカ塗装)
・CVTモデル:10速疑似有段変速マニュアル機能付CVT
・GRグレード専用ローダウンサスペンション(専用スプリングレート設定、SACHSアブソーバー)

●ハイブリッドグレードのみ

・標準・ハイブリッドグレード共用フロントバンパー
・標準・ハイブリッドグレード共用ラジエーターグリル
・リヤウィンドウサイドガーニッシュ
・185/60サイズ タイヤ
・15インチ×5.5Jスチールホイール
・樹脂フルホイールキャップ
・専用リヤフォグランプ
・本革巻き3本スポークステアリングホイール
・シルバー塗装メーターリングアナログメーター
・TFTマルチインフォメーションディスプレイ
・ディンプル本革巻きセレクターノブ
・セレクターレバーベゼル(ブラックマイカ塗装)
・7速疑似有段変速マニュアル機能付無段変速機

まあ、これだけ特別なパーツが付けられていても標準モデルの走りとさほど変わらないのですから驚きます。
どんな車を買うのはその人の勝手ですが、こういった車を買う時はその車のことをきちんと理解して、雰囲気だけを楽しむだけのモデルと割り切って買っていただきたいものです。

トヨタ・ヴィッツの動力性能

ヴィッツには5つのパワーユニットが用意されています。

1リッターNAエンジン

・エンジン型式:1KR-FE
・エンジン排気量:約1リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:3気筒
・バルブ構造:DOHC12バルブ

スペックは・・・

・最大出力:69ps/6000rpm
・最大トルク:9.4kgf・m/4300rpm

※リッターあたり:約69ps
※パワーウェイトレシオ:約14.1kg/ps

このエンジンは1リッターエンジンモデルに搭載されているもので、トヨタ製ではなくトヨタの子会社であり、小型モデル・軽自動車部門であるダイハツによって作られたものです。

はっきり言って軽自動車レベル、いやそれ以下のもので、ただ普通に走るためだけのエンジンです。

1.3リッターNAエンジン

・エンジン型式:1NR-FE
・エンジン排気量:約1.3リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:95ps/6000rpm
・最大トルク:12.1kgf・m/4000rpm

※リッターあたり:約73ps
※パワーウェイトレシオ:約10.6kg/ps

このエンジンは1.3リッターエンジンモデルの4WDモデルに採用されているものです。
特にこれといって特徴のないごく普通のエンジンで一時のトヨタのコンパクトカーにおける主力エンジンとなっていたものです。
このエンジンも普通に走るためのエンジンと見ることができます。

1.3リッターNAミラーサイクルエンジン

・エンジン型式:1NR-FKE
・エンジン排気量:約1.3リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・ミラーサイクル

スペックは・・・

・最大出力:99ps/6000rpm
・最大トルク:12.3kgf・m/4000rpm

※リッターあたり:約76.1ps
※パワーウェイトレシオ:約10.2kg/ps

このエンジンは1.3リッターエンジンモデルの4WDモデルに採用されている1NR-FE型エンジンにミラーサイクル制御を取り入れたもので、1NR型の低燃費型エンジンといえるものです。
このエンジンも特にこれといって特徴のないごく普通のエンジンで、ガソリン代をケチりながら普通に走るためのエンジンです。

1.5リッターNAエンジン

・エンジン型式:1NZ-FE
・エンジン排気量:約1.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

スペックは・・・

・最大出力:109ps/6000rpm
・最大トルク:CVTモデル:13.9kgf・m/4800rpm MTモデル:14.1kgf・m/4400rpm

※リッターあたり:約72ps
※パワーウェイトレシオ:9.5kg/ps

このエンジンはスポーティードレスアップモデルGRスポーツの標準グレードとGRグレードに採用されているもので、ヴィッツ内では最強エンジンとなります。
トヨタがスポーツモデル扱いを従っているGRスポーツのこのエンジンを採用しているわけですからこれがヴィッツのスポーツエンジンということになりますが、たかだか109ps、リッターあたり72ps、パワーウェイトレシオ9.5kg/psでスポーツエンジンとは笑ってしまいます。

それに、これはちょっとパワーユニットとは関係ない話ですが、スポーツモデルとしたい車にCVTの設定をするというのも馬鹿げた話です。

1.5リッターハイブリッドシステム

●エンジン
・エンジン型式:1NZ-FXE
・エンジン排気量:約1.5リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・ミラーサイクル

●電気モーター
・形式:1LM型

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:74ps/4800rpm
・最大トルク:11.3kgf・m/3600~4400rpm

●電気モーター
・最大出力:61ps
・最大トルク:17.2kgf・m

※システムパワー:100ps
※リッターあたり:約66ps
※パワーウェイトレシオ:約11.1kg/ps

このパワーユニットは、ハイブリッドモデルとスポーティードレスアップモデルである「GRスポーツ」のハイブリッドグレードに採用されているものです。
このハイブリッドシステムはアクアに搭載されていているものをそっくりそのまま移植してきたもので、エンジンや電気モーターの形式、スペック、制御方法などすべてにおいて全く同じです。
そのため、重量がアクアより重たいこのヴィッツではパワーウェイトレシオがアクアよりも悪い数値となっています。
ということは単純計算でわずかですがアクアの方が速く走ることができるということです。
このパワーユニットは、トヨタがどうしてもスポーツモデルとしたいGRスポーツのハイブリッドグレードにも使われているのですが、低価格大衆コンパクトハイブリッドカーのアクアよりも遅い、あるいは同等の走りしかできないスポーツモデルってありなのでしょうか?

トヨタ・ヴィッツの走行性能

大衆コンパクトカーに走行性能を求めること自体大きまな違いなのですが、GRスポーツを設定している以上、無視できません。

トランスミッション

●CVT
これはすべてのガソリンエンジンモデルに採用されているものです。
ごく普通のトルクコンバーター式CVTです。
GRスポーツでは無意味な7速または10速疑似有段変速のマニュアルモードを備えています。

●ギヤ式無段変速機
これはハイブリッドモデルに採用されているもので、ハイブリッドシステムのTHS-IIの構造の一部となるものです。
ハイブリッドモデルを選ぶと嫌でもこの無段変速機になります。

●5速マニュアルトランスミッション
スポーティードレスアップモデルのGRスポーツに用意されている5段変速のマニュアルトランスミッションです。
GRスポーツに採用されているからといっても特別ではなく、ごく普通の昔ながらのシンクロ内蔵の実用型マニュアルトランスミッションです。

ボディ剛性・強度

標準モデルだろうがGRスポーツだろうがトヨタが作ったヴィッツのボディ剛性の低さは折り紙付きです。
GRスポーツモデルで「スポット溶接増し」などがされても、それでもこの車に必要となるボディ剛性は確保することができていないようです。

ボディ全体がサスペンションとなっている車といえるでしょう。

サスペンション構造

さすが大衆車のヴィッツです、サスペンション構造も大衆車のセオリーどおりにお金のかからない構造が採用されています。
フロントはそれでもいいでしょう、実績のあるマクファーソンストラットですのでこちらはOKです。
しかし、リヤのトーションビームはいただけません。

大きなギャップを超えればバタつくわ、コーナーリングでは踏ん張らないわ、乗り心地は悪いわ、ストロークが短くて底突きするわで最悪のリヤサスペンションです。

GRスポーツでいくらスプリングとショックアブソーバーを固めても無駄です。
構造とボディ剛性が悪いのですから無駄な努力になります。

トヨタ・ヴィッツの燃費性能

●1リッターエンジンモデル(ジュエラを含む)

・カタログ燃費:最大24.0km/L
・実燃費:約16km/L

●1.3リッターエンジンモデル(ジュエラを含む)

・カタログ燃費:最大25.0km/L
・実燃費:約14km/L

●ハイブリッドモデル(ジュエラ・GRスポーツを含む)

・カタログ燃費:最大34.4km/L
・実燃費:約20km/L

●1.5リッターエンジンモデル

・カタログ燃費:最大19.6km/L
・実燃費:約12km/L

やはり燃費性能においてはハイブリッドモデルにはかなわないようですが、1.3リッターエンジンモデルの燃費性能が意外といいのは驚きです。

まとめ

スポーティードレスアップモデルのGRスポーツを設定するというかなり勘違いした点を除けば、販売価格帯も約119万円から約232万円と安めですし、装備も意外と充実している、走りも街乗りならば十分なものを持っています。

そういった意味では、販売台数が示すように「大衆コンパクトカー」としてはかなり優れているといっていいかもしれません。

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