レクサス

レクサスCTはプリウスと双子の兄弟!?どこが同じでどこが違うか詳しく比較!

一度、作った車を時代遅れになるまでとことん使いまわすトヨタ、トヨタの車やその子会社のダイハツの車を見るとその様子がよくわかります。
挙げたらきりがないほどですが、それはいわゆる高額車両を販売するトヨタ・レクサス店でも同じです。
トヨタ・レクサス店では他の4店舗で売るために作ったモデルに見栄え重視の装飾を施して、かなり高額な販売価格をつけて売る・・・といったことを良くしますがこのCTもそういった経緯で作られたものです。
CTのベースとなっているのはプリウス、それも2019年現在で現行モデルとなっている4代目モデルのZVW50型ではなく、先代モデルとなるZVW30型です。

では、CTとZVW30型プリウスとでどこが同じでどこに変更点が与えられているのか?ということを見ながらこの車の本当の部分を探ってみましょう。

トヨタ・CTってこんな車

近代トヨタといえば・・・そうハイブリッドモデルですね。
商業ベースの間違ったエコブームによって「石油がこの世からなくなる!」といった噂が流されたことから世界的に石油消費、ガソリン消費を抑える方向に進む中、いち早くその世の中の動向を商売に使用とした自動車メーカーがありました。
それがトヨタです。

トヨタはその頃から「低燃費」という言葉をスローガンにして、あらゆる低燃費装備の開発を行っていきました。
その中で生まれたのが現在のトヨタのハイブリッドシステムTHS-IIの基礎となったTHSでした。
そしてこのTHSを搭載して発売されたのが初代プリウスです。
時は1997年のことでした。

このモデルは初代モデル、2代目モデルの前半の大失敗を経験した後、どういうわけかまるで政府がトヨタを後押ししているかのようなエコカー補助金」「エコカー減税」を始めたことで2代目モデルの後半から3代目モデルとなるZVW30型にかけてそれまでの不調がまるで嘘だったかのように大ヒットしました。
そりゃそうです、政府といえば税金を巻き上げることしかしてこなかったのが新車を買う資金の一部を払ってくれるのですから誰もがこぞって使うわけです。

トヨタはプリウスの大ヒットでハイブリッドモデルで大儲けできることを知りました。
それによって、2009年にノッチバックセダンモデルでSAIのトヨタ・レクサス店販売モデルのHS、同時開発でしたが販売戦略的に少し遅れての販売としたSAIといった形で続々とハイブリッドモデルを発売させたのでした。

しかし、あとから発売したSAI・HS兄弟車が思いのほか売れず、プリウスばかりが売れているところを見たトヨタは、そのプリウスをトヨタ・レクサス店で販売すべく、いわゆるプリウスのトヨタ・レクサス店バージョンモデルを作ることにしたのです。

それが2011年の年明け間もないころに発売されたこのCTでした。

ZVW30型プリウスとCTの違い

ZVW30型プリウスのトヨタ・レクサス店バージョンモデルとして発売されたCTは、そのほとんどをプリウスと同じとします。

ZVW30

ZVW30型プリウスと同じ部分

ZVW30型プリウスとCTとで共通になっている部分を挙げておきます。

・プラットフォーム:新MCプラットフォーム
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・ハイブリッドシステム:リダクション機構付きTHS-II
・エンジン:2ZR-FXE型 (パワースペックも同じ)
・駆動用電気モーター:3JM型(パワースペックも同じ)
・ハイブリッドバッテリー:ニッケル水素バッテリー
・システムパワー:136ps
・トランスミッション:ギヤ式無段変速機
・ドライブトレーン
・ステアリング構造
・ブレーキ構造
・エンジンレイアウト

こうしてみると車体の95%が同じであることがわかります。

ZVW30型プリウスと違う部分

ZVW30型プリウスベースといっても全く同じということではありません。
相違点ももちろんあります。

・ボディ形状:5ドアハッチバックワゴン
・ボディシェル
・内装
・エクステリアパーツ
・インテリアパーツ
・リヤサスペンション:HSのリヤサスペンションを流用
・ホイールベース:リヤサスペンション構造が変わったことで10センチ短縮

車種が違うことからボディやインテリアが違うのは当然と見るべきで、それを除いた形で見るとリヤサスペンションの構造とホイールベースの寸法が違うだけです。

ZVW30型プリウスの転用モデル、型遅れモデルと理解すべき

見た目が大きく違うのでついつい騙されてしまいますが、誰がどう見てもZVW30型プリウスとCTは、ほぼ同じ車といっていいでしょう。
リヤサスペンションの構造が変わってもホイールベースが短くなっても、ボディ形状の変更やセンターメーターがなくなったとしても同じものは同じで、走りに関してはもっと同じといえます。

それにプリウスと同じといっても先代モデルZVW30型プリウスですから型遅れであることも理解しておかなければなりません。

実はこういったことをCTオーナーに言いますといい顔をしません。
それもそのはず、大衆ハイブリッドモデルとほぼ同じであることを知ってか知らずか、150万円も余計なお金を払って購入したのですから、わかっていてもそれを認めることはできませんし、現行モデルではなく先代モデルと同じという方遅れであることも認めたくないわけです。

それにオーナーからしてみれば高級車を売るトヨタ・レクサス店(正しくは「高額車両を売る」ですが・・・)で買った車でステータスシンボルとして鼻高々で運転していたのに、それが大衆車と同じとされてしまってはプライドが許しません。

しかし、CTが型遅れのZVW30型プリウスとほぼ同じ車であることは間違いないことですので、ここはきちんと理解しておきたいところです。

トヨタ・CTのモデル構成・グレード構成

CTはあくまでもZVW30型プリウスの転用モデルで、そのZVW30型プリウスがハイブリッド専用モデルとなっていることから、このCTでも他のトヨタ・レクサス店販売モデルのように複数のモデルを用意するという形ではなく、ハイブリッドモデルを標準モデルとしただけの販売となります。

標準モデル(CT200h)

このモデルには4つのグレードが用意されています。

・標準グレード
・バージョンC グレード
・バージョンL グレード
・F SPORT グレード

最低限の装備を持った標準グレードを基準として、それに・・・

・パフォーマンスダンパー
・リヤブレーキローター φ279mmソリッドディスク
・205/55サイズ タイヤ
・16インチ×6Jアルミホイール
・LEDヘッドランプ
・LEDクリアランスランプ
・LEDフロントフォグランプ
・自動式防眩インナーミラー
・カードキー付スマートエントリー&スタートシステム
・ブラックメタル塗装インテリアパネル
・運転席8Way&助手席4Way調整式パワーシート
・運転席電動ランバーサポート

といった装備を追加したのが「バージョンC」グレードで、更に

・215/45サイズ タイヤ
・17インチ×7J アルミホイール
・クリアランスソナー&バックソナー
・雨滴感知式オートフロントワイパー
・広角・自動防眩・リバース連動チルトダウン・メモリー・ヒーター付オート電動格納式ドアミラー
・選択式インテリアパネル(アッシュバール/バンブー/縞杢/サンフレアブラウン)
・本革シート

を採用したのが「バージョンL」グレードとなります。

トヨタ・レクサス店定番のスポーティードレスアップグレードの「F SPORT」グレードには、標準グレードの装備に・・・

・「F SPORT」グレード専用フロントグリル
・「F SPORT」グレード専用リヤスポイラー
・「F SPORT」グレード専用リヤバンパー
・「F SPORT」グレード専用サスペンション(コイルスプリング・ショックアブソーバー)
・リヤブレーキローター φ279mmソリッドディスク
・215/45サイズ タイヤ
・「F SPORT」グレード専用デザイン 17インチ×7J アルミホイール
・LEDヘッドランプ
・LEDクリアランスランプ
・LEDフロントフォグランプ
・自動式防眩インナーミラー
・カードキー付スマートエントリー&スタートシステム
・「F SPORT」グレード専用ディンプル本革ステアリングホイール
・「F SPORT」グレード専用ディンプル本革セレクターノブ
・「F SPORT」グレード専用アルミ製スポーツペダル
・「F SPORT」グレード専用アルミ製フットレスト
・「F SPORT」グレード専用スカッフプレート
・「F SPORT」グレード専用ウェッジメタルインテリアパネル
・運転席8Way&助手席4Way調整式パワーシート
・運転席電動ランバーサポート

を追加装備する形で構成されています。

CTにおいても「F SPORT」グレードは単なるドレスアップグレードで動力性能や走行性能にはまったく違いはありません。
しいて言うのであれば、サスペンションのスプリングとショックアブソーバーが若干固めになっているので、ドライバーが少しスポーティーになったような気になる程度です。

トヨタ・CTの動力性能

CTのパワーユニットは寸分も狂わずに先代モデルとなるZVW30型プリウスと全く同じものになります。

標準モデル(CT200h)

●エンジン
・エンジン型式:2ZR-FXE
・エンジン排気量:約1.8リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ

●電気モーター
・形式:3JM型

●ハイブリッドバッテリー:ニッケル水素バッテリー

スペックは・・・

●エンジン
・最大出力:99ps/5200rpm
・最大トルク:14.5kgf・m/4000rpm

●電気モーター
・最大出力:82ps
・最大トルク:21.1kgf・m

※システムパワー:136ps
※リッターあたり:約75.5ps
※パワーウェイトレシオ:約10.6kg/ps

エンジンも電気モーターもハイブリッドシステムもバッテリーも何から何まで大衆車のZVW30型プリウスと同じですので、鈍重なパワースペックも全く同じです。
リッターあたりのパワーもNAエンジンを搭載した軽自動車のものよりも下ですし、パワーウェイトレシオも女性向け大衆コンパクトカーレベルのものと同じくらいと高額車両にしてはかなりひどいパワーユニットだと思います。

ちなみにこのモデルのこのパワースペックは、トヨタ・レクサス店で販売された歴代のモデルの中で、一番低いものとなります。

トヨタ・CTの走行性能

走行性能に関わる部分も基本はZVW30型プリウスと同じなのですが、部分的にこのモデルならではの構造が取り入れられています。

トランスミッション

トヨタのハイブリッドシステム、THS-IIはトランスミッションもハイブリッドシステムの一部として構成されているため、THS-IIを搭載するモデルは基本的にどのモデルも同じギヤ式無段変速機を搭載することになります。

無段変速機といってもよくある金属ベルトを使ったCVTではなく遊星ギヤを使ったもので、CVTにあるようなベルトの滑りとかトルクコンバーターの滑りなどがありません。

CTでは、ZVW30型プリウスには採用されていなかった疑似有段変速モードのマニュアルモードとそれを操作するためのパドルシフトが付加されています。
ただ、マニュアルモードがあろうがパドルシフト操作ができようが136psというかなり非力なパワースペックが変化するわけでもなく、速く走れるわけでもありません。
これも「F SPORT」グレードの扱いと同じように、大衆車でスポーティーな雰囲気に浸るための道具としてみるべきでしょう。

ボディ剛性・強度

トヨタ・レクサス店で販売されているCTと言っても基本は大衆車のZVW30型プリウスと同じですし、プラットフォームも同じです。
シャシーの作りも前半分はZVW30型プリウスのもの、後ろ半分はSAIのものをつかいそれをくっつけたような形で作られているので、アンバランスさもありますし、どちらのシャシーもまるでブリキ缶のような剛性・強度しか持っていませんので、それが組み合わさってもボディ剛性が高まることにはなりません。

リヤサスペンションの構造を高額車両らしくグレードアップしたのはいいですが、その土台となるシャシーやそれにまつわるボディが軟では、宝の持ち腐れです。

サスペンション構造

ZVW30型プリウスと唯一大幅に違うといえる場所がこのサスペンションの構造です。
といってもリヤサスペンションだけでフロントサスペンションはZVW30型プリウスと全く同じマクファーソンストラットです。
リヤはSAIやHS、そしてウィッシュの上級モデルに採用されているものと同じ設計のダブルウィッシュボーンとなります。

構造的にはグレードアップしたことになるのですが、前項でも申し上げた通り土台となるシャシーが軟なので、タイヤに入力があってもサスペンションが動く前にボディがねじれて、車体全体がサスペンションとなってしまうのでは、無駄なグレードでアップで終わっています。
それにもともとトーションビーム式のサスペンションをつけることを前提にして作られたシャシーで、そこの無理やり部品点数が多く、サスペンション構造自体の高さがあるダブルウィッシュボーンをつけたものですから、サスペンションストロークがかなり少なく、その分だけスプリングレートを高くする必要があったため、トーションビームを採用したZVW30型プリウスよりもバタつきのある乗り心地の悪い車に仕上がってしまいました。

しかし、CTユーザーはそれに対しても文句は言いません。
なぜならそのリヤサスペンションの硬さを「スポーティー」と勘違いしている方が多いからです。

ただ、136psといった非力なパワーユニットを搭載しているため、このサスペンションのポテンシャルを上回ることがないことからこんなサスペンションでも十分な走りができるようです。

トヨタ・CTの燃費性能

低燃費のため、ガソリン代をケチるために作られたZVW30型プリウスの兄弟モデルですので、燃費が悪いわけがありません。

・カタログ燃費:最大30.4km/L
・実燃費:約21km/L

この値はZVW30型プリウスと全く同じ数字です。
一応、トヨタ・レクサス店で販売される歴代モデルの中で一番燃費性能が優れていることになっていますが、果たして100万円以上のお金をトヨタに寄付するような形でZVW30型プリウスではなくCTを買うようなお金持ちがそこまで燃費性能に固執するかどうか、トヨタ・レクサス店で販売するモデルにおいて燃費性能がそこまで重要かどうかは疑問です。

実燃費に関しては他のトヨタ車同様にカタログ燃費とは大幅にかけ離れた低い数字となりますが、これはトヨタの車でいうところの「誤差」です。

トヨタ・CTのライバルは?

CTは先代モデルとなるZVW30型プリウスと同じ車で1.8リッターエンジンを搭載する大衆ハイブリッドモデルとなりますが、この条件に該当するモデルはプリウスとCTやC-HR、カローラスポーツといったプリウス兄弟車と呼ばれるモデル以外に存在しません。
なので、ライバルモデルらしい車はないことになります。

そこでここではCTのベースとなっているZVW30型プリウスの現行モデルであるZVW50型プリウスと比較してみましょう。

エンジンスペック比較

●CT200h

エンジン:2ZR-FXE型
電気モーター:3JM型
ハイブリッドバッテリー:ニッケル水素バッテリー

の組み合わせでスペックは・・・

エンジン
・最大出力:99ps/5200rpm
・最大トルク:14.5kgf・m/4000rpm

電気モーター
・最大出力:82ps
・最大トルク:21.1kgf・m

※システムパワー:136ps

●ZVW50型プリウス

エンジン:2ZR-FXE型
電気モーター:1NM型
ハイブリッドバッテリー:リチウムイオンバッテリー(一部ニッケル水素バッテリー)

の組み合わせでスペックは・・・

エンジン
・最大出力:98ps/5200rpm
・最大トルク:14.5kgf・m/3600rpm

電気モーター
・最大出力:72ps
・最大トルク:16.6kgf・m

※システムパワー:122ps

通常、モデルが進化するとエンジンスペックも向上されることになるのですが、このプリウスに関しては・・・

エンジンパワー:-1ps
電気モーターパワー:-10ps
システムパワー:-14ps

どのパワースペックもすべてダウンしてしまっています。
そうでなくてもパワーが足りないというのにシステムパワーで14psのダウンは走りの面でかなり厳しいものがあります。

こうなったのは実はハイブリッドモデルにまつわる環境がCT200h(ZVW30型プリウス)の時代とZVW50型プリウスの時代で変わったからなのです。
ZVW30型プリウスが発売された当時は、他にハイブリッドモデルというものがあまりなかったためハイブリッドモデルといっても燃費だけに執着することができず、普通の大衆車レベルの走りも必要とされていました。

しかし、現在はZVW30型プリウスやCT200h以外にもたくさんのハイブリッドモデルが発売されており、中にはガソリンエンジンモデルなみの動力性能や走行性能を持つモデルも出てくるようになりました。
そういったことであれば、何もプリウスは動力性能や走行性能にこだわる必要はないということで、「低燃費」といった燃費性能だけにこだわった作りができるようになったのです。
そこでパワーダウンを覚悟の上で燃費性能の向上を求めた新しいプリウスを作ったというわけです。
これがZVW50型プリウスです。

なので、走りだけはZVW50型プリウスよりもCT200hの方がわずかにいいといえます。

燃費比較

・CT200h:最大30.4km/L
・ZVW50型プリウス:最大37.2km/L

車にとって一番重要な性能を捨ててまで燃費性能の向上を求めたつくりを取ったわけですからZVW50型プリウスの燃費性能がCT200hを大幅に上回るのはごく自然のことです。

でも実際に公道を走った時の燃費性能を調べてみるとCT200hもZVW50型プリウスもたいした違いはないようです。

販売価格帯比較

●CT200h:約378万円~477万円
●ZVW50型プリウス:約252万円~約348万円

高額車両を販売するための店舗であるトヨタ・レクサス店で売られている車であるため、CT200hの販売価格が高いのは当然としても、トヨタ・レクサス店で販売されている車の中ではかなり買いやすい金額設定にされているのは驚きです。
まあ、ベースモデルとなるZVW30型プリウスがバリバリの大衆車でしたし、既に型遅れとなっているモデルですので、こういった比較的安い金額で買うことができるのだと思います。

しかし、型遅れなのに現行型のZVW50型プリウスよりも高い値段をつけて堂々売る姿はさすがトヨタです。

まとめ

改めてこうしてみてもZVW30型プリウスとCTは、ほとんどの部分を同じとする兄弟車であることがわかりました。

ついつい表面的なもの、目に見える部分、トヨタの販売戦略、トヨタ・レクサス店というイメージ戦略、そしてオーナーのプライドによる発言などによって、全く違う車のように見てしまいがちですが、ここはちょっと冷静になって真実を見つめようではありませんか。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です